昨季のJ2アシスト王!! 湘南の新加入MF鈴木雄斗がゴールに絡める理由は?「大切なのは簡単にクロスを上げないこと」

2024年01月14日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「あえてクロスを上げなかったりもした」

鈴木雄が明かしたクロスについての持論。チームに浸透すれば、サイド攻撃がより活性化しそうだ。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 1月13日に行なわれた湘南ベルマーレの新体制発表会での一幕だ。

 新加入選手4名のお披露目の際、スポーツダイレクター(SD)を務める吉野智行氏が、今冬の補強を進めるうえで意識した点を次のように明かした。

「まずはセンターラインの確保。次にサイドのクオリティアップ。最後に、自分を犠牲にしてでもチームのために走れる献身性です」

 なかでも「サイドのクオリティアップ」には、ジュビロ磐田から加わった鈴木雄斗がひと役買いそうだ。昨季のJ2で10アシストを記録してアシスト王に輝いた30歳は、右ウイングバックの新たな主軸となり得るだろう。

 鈴木雄は新天地での戦いについて次のように語る。

「個人の成績も大事ですが、一番はやはりチームの順位。チームとして積み上げたなかで、どれだけ勝ちを積み上げられるかです。例年、残留争いをしているという事実があるので、そこをみんなの力で打開し、ひとつでも上の順位にいきたいです」
【新体制PHOTO】ルキアン、鈴木雄斗らが加入した湘南ベルマーレ2024!!
 昨季は磐田で3得点もマークし、13ゴールに関わった鈴木雄は、22年はJ1で10得点に関与(6ゴール・4アシスト)。21年もJ2で8ゴール・6アシストと14得点に絡むなど、継続的に目に見える結果を残している。

 鈴木雄が明かす"ゴールに関われる要因"には、湘南の得点力アップへのヒントが隠されているように思えた。

「大切なのは、簡単にクロスを上げないこと。良い状態で、相手が嫌がるタイミングでクロスを上げなければ意味がないので。僕はこれまで、クロスをそこまで多用していなかったんです。中の選手に『上げろよ』と言われても、あえてクロスを上げなかったりもした。ペナルティエリアの脇など、守備の泣き所を取ってからクロスを上げられているからこそ、得点に関われているのかなと」

 昨季の湘南はクロス数がリーグ5位だったのに対し、成功率は9位。さらにクロスからのゴール数は総得点40のうち、わずか8だった。

 むやみやたらにクロスを上げても意味がない。より確実な状況で、丁寧にボールを送るからこそ、ゴールにつながるのだ。鈴木雄のプレーや考え方がチームに浸透すれば、湘南の武器のひとつであるサイド攻撃はより一層迫力を増しそうだ。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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