「本当に痛かった」青森山田戦で近江を象徴する同点弾に絡むも、キャプテンの金山が悔やんだのは…【選手権】

2024年01月09日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「あの1本でやられてしまった」

青森山田戦の前半はCB、後半はウイングバックを務めた金山。写真:滝川敏之

[高校選手権 決勝]青森山田(青森) 3-1 近江(滋賀)/1月8日/国立

 青森山田と戦った決勝、近江のハイライトはなんといっても同点弾だ。後半2分、浅井のドリブル突破で敵陣に攻め込むと、そこから金山がクロス。これを途中出場の山本が流し込む一撃は、今大会の近江を象徴するゴールでもあった。

 本来ならここから勢いに乗りたい近江。しかし、実際の展開は逆で、青森山田の波に呑み込まれていくような形になった。試合後、囲み取材に応じたキャプテンの金山は1-1になった後のゲーム展開について悔やんでいるように見えた。

「ここから本当に波に乗って逆転できると皆も思っていて、良い声がけもできていたはずですが、あの1本でやられてしまった」

 あの1本とは、後半15分の2失点目だ。相手GKから福島のヘッド、川原のダイレクトパスで繋いだボールを最後は米谷に決められたゴールである。

「こちらが勢いに乗らなきゃいけないタイミングで、ああいう形で失点したのは本当に痛かった」
 
 そこからどうにか立て直そうとした金山も、「相手のコートでプレーしたかったのですが、青森山田さんの強度に負けました」とコメント。最後まで強度も運動量も落ちない青森山田のプレーに「お手上げだった」と金山は言うものの、それでも準優勝は立派な成績である。

 近江のテクニカルなサッカーに憧れ、真似をするサッカー少年たちもいるはずだ。その意味で、近江が今大会で残した足跡は偉大だろう。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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