「伊東純也選手を意識しています」圧巻のサイド攻撃で抜群の存在感、佐賀東MF宮川昇太はさらなる進化を期す「なりたいではなくて、ならないといけない」【選手権】

2024年01月05日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「大学に入って、レベルアップしていきたい」

全国の舞台で“伊東純也ばり”のパフォーマンスを披露した宮川。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権 準々決勝]堀越(東京A)2-1 佐賀東(佐賀)/1月4日/柏の葉

 第102回選手権の準々決勝で、佐賀東は堀越と対戦。1-2で敗れ、初の準決勝進出はならなかった。

"国立"には届かなかったが、ハイパフォーマンスで抜群の存在感を放ったのが主将のMF宮川昇太だ。右サイドハーフでスタメン出場すると、鋭い突破と精度の高いクロスで再三チャンスを演出した。

 右サイドを制圧するそのプレーぶりは、日本代表の伊東純也を彷彿。強烈なインパクトを放った宮川だったが、敗戦の責任を受け止めて「チャンスを決められなかったのは後悔しています」と肩を落とした。

 大会を通じて、全国レベルのサイドバックと渡り合い、特長を出せた点に満足しつつ「ゴール前のクオリティは、もっと高めていかないといけません」と課題を挙げる。

 今後は、どのようなプレーヤーになりたいのかを尋ねると、こう答えた。

「ドリブルとクロスだけではなくて、もっとシュートやパスも、何でもできる、チームを勝たせられるような選手に、なりたいではなくて、ならないといけないと、この大会で改めて気づかされました。大学に入って、もっとレベルアップしていきたいです。

 相手に縦を切られることが多くて、そういったシーンでも縦に行こうとしてしまうことが多くて。そういう時に、カットインして相手を剥がしてシュートといったプレーにもっとチャレンジしていきます」
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 目標とする選手は、森保ジャパンの絶対的アタッカーだ。

「伊東純也選手を、最近意識するようにしています。伊東選手は縦に速くて、クロスの精度も良いというイメージですけど、カットインやシュートの精度も高いので、もっと近づけるように、これから、いろんなことにチャレンジしていきたいです」

 卒業後は、関西の強豪である大阪体育大学に進み、サッカーを続ける。宮川は「一年生からレギュラーで出られるような活躍をして、さらに地元の大阪でプロになりたいです」と意気込む。

 そして、この堀越戦でスタメン11人のうち6人が2年生だったように、下級生が多いチームを懸命にまとめてきたキャプテンは、後輩への感謝も口にする。

「東の歴史を変えるベスト8まで連れて来てくれた1、2年生たちに、まずは『ありがとう』と感謝を伝えたいです。来年のチームは、自分たちよりもはるかに強いので、ベスト4を超えるようなチームを作ってくれると思います」

 期待を寄せる後輩たちには、「ここで終わりじゃないぞ。お前らの選手権は今から始まったばかりなんだから、泣くな」と伝えた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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