鹿島レジェンド本田泰人が森保Jを採点!|5発快勝は当然の結果。現状で伊藤涼と奥抜は代表レベルではない【タイ戦】

2024年01月03日 本田泰人

前半はあまりにもひどい出来

本田氏がタイ戦の森保Jを採点。存在感を発揮した伊東(14番)や前線で起点となった細谷(11番)を高評価した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[国際親善試合]日本 5-0 タイ/1月1日/国立競技場

 日本代表は1月1日、国立競技場でタイ代表と対戦し、5-0で勝利した。

 森保ジャパンは立ち上がりから主導権を握り、クロスを中心に多くのチャンスを演出するも、前半でゴールを奪えず。引いて守る相手の守備を崩し切れなかった。

 迎えた後半、50分に伊東純也のチャンスメイクから田中碧が先制を奪うと、雰囲気が一変。72分に中村敬斗が追加点を挙げ、その2分後に細谷真大が相手のオウンゴールを誘発し、一気に3点差とした。

 さらに83分、川村拓夢が代表初得点をマーク。90+1分には南野拓実がダメ押しの5点目を挙げ、試合が終了した。

 完勝を飾った2024年の初陣を、現役時代は鹿島アントラーズや日本代表で活躍した本田泰人氏はどう評価したか。

 森保ジャパンの出場17選手と監督の採点&総評は以下のとおりだ。

【先発】
GK
鈴木彩艶 6

DF
毎熊晟矢 6
(78分→菅原由勢 6)
藤井陽也 6
町田浩樹 6
森下龍矢 6
(68分→三浦颯太 6)

MF
佐野海舟 6.5
田中 碧 6
(78分→川村拓夢 6)
伊東純也 7
(68分→南野拓実 6)
伊藤涼太郎 6
(HT→堂安 律 6)
奥抜侃志 5.5
(HT→中村敬斗 6)

FW
細谷真大 6.5

監督
森保 一 6

※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
――◆――◆――

 史上初の元日開催となったタイ戦で、日本は5-0で快勝した。

 森保ジャパンの記録を更新する国際Aマッチ9連勝を飾ったものの、対戦相手のレベルを考えれば当然の結果と言える。FIFAランキング17位の日本と同113位のタイ。およそ強化試合とは言い難い。

 しかも、前半の日本はあまりにもひどい出来だった。新戦力をはじめ代表経験の乏しいメンバーで臨んだとはいえ、国立競技場に6万人超の観衆が集まってくれたのに、1ゴールも挙げられなかったのは大きな減点材料だ。

 前半、日本代表にふさわしいプレーを見せた選手を挙げるとすれば、右サイドで好連係を見せた伊東純也と毎熊晟矢くらいだろう。他の選手は、周囲との呼吸が合わず、空回りしていた印象だ。

 個人的に注目していた伊藤涼太郎と奥抜侃志のA代表デビュー組は、ポテンシャルの一端こそ感じさせた。でも、伊藤涼のスルーパスも奥抜のドリブルも「独りよがり」で、チャンスを生むには至らなかった。ハーフタイムでの交代も妥当だろう。

 格下のタイの守備にてこずる、ひとつも得点を奪えなかったのだから、前半のメンバーを高く評価はできない。

【動画】田中の2024年日本代表初弾

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