［高校選手権１回戦］帝京三（山梨）２－３ 初芝橋本（和歌山）／12月29日／駒沢

　帝京三は12月29日、初芝橋本と初戦で対戦。２－３で接戦を落とし、悔し涙をのんだ。

　試合の入りでつまずいた帝京三は、開始５分でFKから先制を許したのを皮切りに、14分に再びセットプレーから、33分にカウンターから失点し、前半を０－３で終える。

　しかし、後半に入って怒涛の反撃を繰り出し、22分に福司楓馬、35分に遊佐凜太朗がゴール。ついには１点差に迫り、会場がざわつき出すなか、39分にもビッグチャンスを作り、思わず観客全員が腰を浮かせるが、仕留め切れず。

　結局、１点ビハインドのままタイムアップの笛が吹かれ、選手たちは次々にピッチに倒れ込んだ。

　相良和弘監督は試合後、立て続けにネットを揺らされた前半を猛省。次のように敗戦を振り返った。
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「前半にちょっとバタついて...前半かなとは思いますね。セットプレーから２つ。あと（相手は）真ん中に付けたボールをケアして、カウンターを狙っているのが、思った以上に伝わっていなくて。サイドでの起点を狙いに持っていたけど、中央がちょっと多くなってしまった。

　こういう雰囲気の選手権は久々なので、冷静にやろうとはしていたけどって部分と、相手はセットプレーがストロングポイントだと前々から分かっていたけど、そこでやっぱり取られちゃったところでバタついたかなと。相手の得意な形で２失点して焦って点を取りに行って、真ん中に（パスを）付けて、カウンターを食らったので、３点目が痛かったですね」

　２点を奪い返した後半は、「外への理解をさせて、ボランチのところを１個上に上げて、主導権を握り始めた」だけに、やはり前半が悔やまれる。

「前半から後半のようにボールを動かしていければ、良かったんですけど。高さではちょっと分が悪かったので、最終的に背後を取るような形で。ポイントの最後のところで、なかなかボールを運べなかったというより...やっぱり、子どもたちの判断のなかで、中が空いているように見えるんでしょうね。そこにガシャンって来られたので、奪われて早く攻められてしまいました」

　指揮官はその後に改めて「セットプレーの１点目はしょうがないとしても、２つ目までは...ま、３点目かなとやっぱり思いますね」と唇をかんだ。

　山梨の雄は悔しさを糧に、来年、心身ともに一回り成長して大舞台に戻ってこられるか。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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