アーセナル戦で厳しいマークに遭った三笘薫。それでも英国人記者が称賛したプレーとは?【現地発】

2023年12月19日 スティーブ・マッケンジー

チームは0-2で敗戦

アーセナル戦、苦戦しながらも左サイドで見せ場を作った三笘。(C)Getty Images

 12月17日、私はロンドンのエミレーツで行なわれたプレミアリーグ第17節・アーセナル対ブライトンを取材した。

 もちろん、この2チームが対戦するときには、アーセナルDF冨安健洋とブライトンMF三笘薫の日本人対決への期待が常にある。しかし残念ながら、今回は冨安が怪我により欠場したため、マッチアップは見られなかった。

 私は昨季5月のリーグ戦でこのカードを取材した。ブライトンがアーセナルを完全に圧倒し、3-0で勝利したのを覚えている。素晴らしいサッカーを展開しており、三笘が優れた選手であることを証明していた。

 そして今季もブライトンはシーズン序盤から驚異的な強さを見せていた。しかしクラブ史上初めて参戦しているヨーロッパリーグの過密日程などもあり、現在は少し調子を落としている。
【動画】「凄かった!」「これは決めてほしい」と反響!三笘がアウトサイドで絶妙クロス→ドイツ代表MFが痛恨の決定機逸
 今回のアーセナル戦、左サイドで先発した三笘は、 プレミア最高のディフェンダーの一人になりつつあるウィリアム・サリバの厳しいマークに遭い、苦戦が続いた。それでも左サイドを抜け出して決定機を演出するなど見せ場も作った。

 そのなかで、この日本人アタッカーの感心したプレーがあった。38分、相手のミスから見事なファーストタッチで一気に左サイドを駆け上がる。すると、対峙したベン・ホワイトはたまらず三笘のユニホームを掴んでしまい、イエローカードが提示された。

 おそらく三笘は、マッチアップする相手が警告を受ければ、その後の自身のプレーが有利になるとわかっていて、カードを誘発したはずだ。

 しかし結局、試合は0-2で敗戦。ブライトンの選手層は薄いと言われるが、特にここ数週間は試合数が多い。冬の移籍市場で新たなスター候補となるような選手を連れてくるとの噂もあるが、昨季のような調子を取り戻してほしい。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

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