マハレズ弾でレスターが首位堅持! 岡崎は前半で退く――ワトフォード 0-1 レスター

2016年03月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

効果抜群だったラニエリのシステム変更。

フォーメーション&結果 (C) SOCCER DIGEST

 現地時間3月5日、プレミアリーグ29節で岡崎が所属する首位レスターはホームで12位ワトフォードと対戦し、1-0で快勝した。
 
 前節は守勢に回るWBAに苦戦して引き分けに終わったものの、優勝を争うトッテナム、アーセナル、マンチェスター・Cが揃って敗れたため首位をキープしたレスター。中2日で迎えた今節のスタメンには、ハムストリングを故障していたカンテが復帰し、4-4-2の中盤の底でドリンクウォーターと2ボランチを形成。2トップの一角に入った岡崎は、これでプレミアリーグは8試合連続スタメン出場となった。
 
 試合は立ち上がりからレスター・ペースで展開。3分には、立て続けに敵ゴールを強襲する。まずはCKで流れたボールを拾ったフクスがミドルシュートで狙う。これを相手GKに弾かれるも、こぼれ球に岡崎が詰める。ただ、アケーの懸命なクリアに阻まれた。
 
 これで勢いづいたレスターは、前掛かりにプレッシャーをかけてくるワトフォードの守備陣の背後を巧みに突き、チャンスを創出。22分には中央でボールを奪取したヴァーディーが右サイドに展開し、パスを受けたマハレズからのリターンパスを再びヴァーディーが合わせて決定機。しかし、ゴールの枠を捉えることができなかった。
 
 しかし、その後はスタメンの11人中9人が180センチ超と大柄なワトフォードが、フィジカルにものを言わせてボールを保持し、徐々に優位に立つ。球際の争いで苦心したレスターは、相手の裏を取れなくなってチャンスを作れなくなっていった。
 
 自陣に押し込まれた時間帯のレスターで目立ったのは、守備で奔走する岡崎だった。自陣深くまで戻っての身体を張った守備は、相棒のヴァーディーの負担を軽減し、さらにフィニッシュまでは繋がらなかったもののショートカウンターの起点にもなった。しかし、その後もレスターに決定的シーンは訪れず。前半はスコアレスのままで折り返した。
 
 後半開始と同時にレスターのラニエリ監督は、オルブライトンと岡崎に代えて、シュラップとキングを同時に投入。布陣も4-4-2から4-1-4-1に変更した。この修正で個人の距離感がコンパクトになり、相手のボールホルダーに対して複数でチェックにいけるようになったレスターは、脅威となっていたワトフォードのフィジカルに対応できるようになった。
 
 そして、55分には交代策が結実する。左サイドに張ったキングが放ったクロスはホレバスに一旦弾かれるも、ルーズボールをゴール前のマハレズを拾う。すると、ワントラップ後に即座に強烈なミドルシュートを放ち、見事にゴールネットを揺らしたのだ。
 
 アルジェリア代表MFの今シーズン15ゴール目で先制に成功したレスターの勢いは、ここから加速する。前半は50パーセントを下回ったボール支配率は、70分前後には70パーセントにまで上昇。運動量が落ちた相手を凌駕する運動量と素早いパスワークで、ゲームを巧みにコントロールした。
 
 その後、ワトフォードはイガロとディーニーの2トップを活かしたパワープレーに活路を見出そうとするも、サイドから放り込むだけの単調な攻めは決め手を欠いた。
 
 結局、最後までレスターは堅守を崩さずワトフォードをシャットアウト。アウェーで貴重な3ポイントを上乗せし、勝点を60の大台に乗せた。
 
 同日開催だった2位トッテナムと3位アーセナルのノースロンドン・ダービーが2-2のドローに終わり、今節も首位を堅持したレスターは、2位トッテナムとの勝点差を5に広げた。
 
「2月を首位で駆け抜けたチームが優勝する」というジンクスが11シーズン連続で続くプレミアリーグで、悲願のリーグ初制覇が現実味を帯びてきたレスター。はたしてジンクスの通りに、夢物語は完結するのだろうか――。
 
 
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