【なでしこ】佐々木監督、試合後のサポーターに切なる訴え「女子サッカーの未来が消えたわけではない」

2016年03月05日 サッカーダイジェスト編集部

「最後の2戦はなにがなんでも、なでしこらしい試合を見せたい」

中国戦後の会見で、佐々木監督は日本の得点力の低さを「深い課題」とした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 中国戦での敗戦によって、リオ五輪出場が遠く霞んでしまったなでしこジャパン。佐々木監督は試合後の記者会見で、長く課題とされてきた得点力不足を改めて「深い課題だと感じた」と語った。数字上は可能性が残っているが、限りなく厳しい情勢。それでも指揮官は「残り2戦でなでしこらしい試合を見せたい」と前を向いた。以下、佐々木監督の会見要旨をお伝えする。

【女子リオ五輪予選 PHOTOハイライト】日本 1-2 中国

――◆――◆――
 
 今日は引き分けでも苦しいという状況のなか、必ず勝たなければいけない勝負どころの試合で、勝たせてあげられなかった。監督である自分の責任が大きいと感じている。ホームでの大会なので、あと2試合、気を引き締めて選手とともに戦っていきたい。
 
――CBに田中選手を起用した理由は? また点が取れなかったのはなぜでしょう?
 
 田中選手については、ボールを動かす能力があるという理由から起用した。点が取れなかったことについては、やはりここのところ得点を取れていない。運不運もあるが、この数試合の経過、今大会だけでなくカナダ・ワールドカップやオランダとの試合を見ても、複数得点を挙げるのが難しくなっている。そこを課題として取り組んできたが、やはり深い課題と感じた。それをまた見つめ直さなきゃいけないし、今後のなでしこの将来を見た時に大きな取り組みになる。
 
 最後の2戦はなにがなんでも、なでしこらしい試合を見せたい。結果が出るかは分からないが、しっかり走り切って、なでしこの試合を見せたい。
 
――五輪出場がかなり難しくなったが、この結果を受けて、協会、リーグ、選手はなにをしなければいけないか? また佐々木監督自身は、今後のことをどうお考えですか?
 
 結果を受けてなにをしなければいけないかという細かいところの話は、しっかり時間をかけて見つめ直さなければいけない部分。いずれにしても、世界で勝てなかったなでしこが、過去3回の世界大会でファイナルに行けたのは事実であって、その当時の状況から世界のサッカーにも著しく成長があった。その感触は感じながら、前回のカナダもこの予選も踏まえたなかで、いろんなところから吸収しなければいけない。
 
 そのなかで、チームに指導者として僕がいるかどうかは、改めて検討してもらうことになると思う。
 
 

次ページ総体的に見て、中国の選手が一歩リードしていた。

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