主力流出が当たり前の東京Vで「格闘して、もがいて、辛抱強く積み重ねて」城福監督と森田が深めた絆「彼も大きな選択を迫られた冬でした」

2023年12月03日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「言葉では説明できない」

固い絆で結ばれている城福監督と森田。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2023年12月2日に開催されたJ1昇格プレーオフ決勝で、清水との激闘を制した東京が16年ぶりにJ1昇格。試合後、東京Vのキャプテンとしてチームを引っ張った森田晃樹について、城福監督は特別な感情を込めて話した。

「このチームは毎年主力が流出しています。去年も私が監督就任してから夏に2人、冬に4人のレギュラーがいなくなりました。もちろん彼(森田)も大きな選択を迫られた冬でした。なぜなら、このチームはそれが当たり前だから、シーズンが終わったら主力がいなくなるのは当たり前なので。

ただ、彼は残る決断をした。彼のキャラクターからしたら、キャプテンに任命されるのは到底考えられなかった。その中で一緒に格闘して、もがいて、辛抱強く積み重ねて、最後彼と一緒に昇格を勝ちとれたのは言葉で説明できません」
 
 試合後、城福監督と森田はともに涙を浮かべながら抱き合っていた。苦しい時期もありながら、それでも互いに信じ合い、最後まで昇格を信じて戦って深めた絆が、そこには見えた。

 「言葉では説明できない」。その言葉が、2人の関係性を如実に示している。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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