戴冠を手繰り寄せる渾身のシュートブロック!神戸DF山川哲史は、名古屋ユンカーの至近距離ボレーをなぜ防げたのか?「相手はスピードがあったので...」

2023年11月26日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「あそこにしか来ないのだろうと」

見事なシュートブロックでチームの危機を救った山川。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第33節]神戸2-1名古屋/11月25日/ノエビアスタジアム神戸

 ヴィッセル神戸は、11月25日に行なわれたJ1第33節の名古屋グランパス戦に2-1で勝利。悲願のリーグ初優勝を飾った。

 この一戦の前半終了間際、シュートブロックでチームを救ったのがDF山川哲史だった。

 2-1で迎えた42分、自陣からのロングパスを収めた名古屋の森下龍矢が折り返したボールに反応したキャスパー・ユンカーに、ボレーシュートを打たれた。

 至近距離から放たれた一撃を、山川は身体を張って見事にブロック。同点に追い付かれる危機を脱した。

 この場面について試合後に尋ねると、26歳のDFはこう振り返った。
【動画】山川がユンカーのシュートを阻む!
「裏を取られたタイミングで、相手はスピードがあったので、運んできたらシュートコースがなくなるから、クロスかなという予測でした。相手がもう1個運び、シュートコースがなくなったので、あそこにしか来ないのだろうと。そういう狙いでした」

 報道陣から、「優勝を手繰り寄せたシュートブロックだったのでは?」と問われると、「僕は、ディフェンスとしてやるべきをやるだけ」としつつ、「結果的に、あの場面では抑えられてよかったです」と答えた。

 この試合では、劣勢の場面も目立った。そのなかで「僕たちが守るというより、チームとしてやるべきことをもう1回整理していた」と語る山川は、追加点を許さなかったことについて「シーズンのなかで、チームとして成長できた部分です」と胸を張った。

 U-15、U-18と神戸の下部組織で育ち、筑波大を経てトップチームに加入してから4シーズン目での大願成就に「個人的には一番、ヴィッセルへの思いが強い選手だと思っている。優勝が決まった瞬間も、中学校からヴィッセルに入って、去年も苦しくて、そういったことが重なっての優勝でした。感無量でした」と喜んだ。

 取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【PHOTO】一致団結!歓喜に沸くノエスタを華やかに彩ったヴィッセルセレイアを特集!
 

次ページ【動画】山川がユンカーのシュートを阻む!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事