岡崎のミスショットと指揮官の選択ミスが仇に……ホームで手痛いドロー――レスター 2-2 WBA

2016年03月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

ボールを支配しながら、決定機を決めきれなかったレスター。

(C) SOCCER DIGEST

 3月1日(日本時間3月2日)、プレミアリーグ第28節が行なわれ、岡崎が所属するレスターはホームで13位のWBAと対戦、2-2で引き分けた。
 
 前節は守勢に回るノーリッジに苦戦はしたものの、終了間際のウジョアの得点で勝利して首位をキープしたレスター。中2日で迎えた今節のスタメンは、最前線にエースのヴァーディーと岡崎を2トップで起用する4-4-2のシステムを採用した。
 
 中盤では、ハムストリングを痛めたカンテの代わりにはキングが入り、ドリンクウォーターと2ボランチを組んだ。
 
 試合は立ち上がりの11分、アウェーチームがいきなり先制点を決める。
 
 ハーフウェーラインでボールを持ったフレッチャーからのスルーパスに、ロンドンが反応。レスターの最終ラインの背後を奪い、冷静に流し込んでネットを揺らした。
 
 先手を取られたレスターは、キングとドリンクウォーターの2ボランチに対するWBA守備陣のタイトなマークに苦しみ、ビルドアップがうまくいかない。2トップにボールが収まらず、なかなか攻撃のスイッチが入らない時間が続いた。
 
 先制されてからは、前節と同様にボールを支配する時間が増えるも、局面で当たりの強いWBAの堅牢を前に打開策を見出せずにいたが、30分、ついにこれをこじ開ける。
 
 バイタルエリアでボールを持ったドリンクウォーターが、思い切ってシュートを放つ。これを相手CBのオルソンがブロックするも、浮き球となったボールはそのまま、ネットに吸い込まれた。
 
 ようやく追いついたことで、攻勢を強めてWBAを押し込みに掛かったレスターは45分、逆転にも成功する。
 
 左サイドのオルブライトンが、ペナルティーボックス右に張り出したマハレズにロングパスを送り、これを受けたアルジェリア代表MFがヒールで落としたボールを、キングが豪快に沈めたのだ。
 
 指揮官が先発に起用したキングが見事に期待に応え、試合は2-1で折り返しとなった。
 
 しかし後半開始から間もない49分、WBAがまたしても試合を振り出しに戻す。
 
 ゴール正面の位置でマハレズのハンドでFKを獲得すると、それをガードナーが鮮やかな弧を描いて、ネットを揺らした。
 
 同点に追いつかれたレスターは、前半と同様にサイド攻撃から主導権を握り、55分、56分と立て続けにオルブライトンのクロスに岡崎が合わせるが、この2度の決定機でいずれも枠を捉えられず、勝ち越しには至らない。
 
 攻勢を強めるレスターは、63分に岡崎、オルブライトンに代えて、ウジョア、シュラップを投入。前節の終了間際に決勝点を奪ったウジョアに状況の打開を指揮官は託したが、この日はその選択が裏目に出る。
 
 最前線でアップダウンを繰り返し、マーカーの手を焼かせていた岡崎を外し、ターゲットマンのウジョアを入れたことで攻撃が停滞。時間の経過とともに勝点1を持ち帰ろうとの意識が強くなったWBAの高さのある守りに対し、高さで応戦してしまったのだ。
 
 なんとしても勝利したいレスターは、85分を過ぎてからモーガン、フートの両CBを最前線に上げて捨て身のパワープレーに出るも、11人全員が自陣下がったWBAの牙城を打ち崩すことができない。
 
 93分には、マハレズ折り返しにウジョアが合わせるも枠を外れ、万事休す。試合は2-2の引き分けで終了した。
 
 この試合でも65パーセントものボール支配率を誇りながら、決め手を欠いたレスター。明日の2位トッテナムの結果次第では首位陥落の可能性があるだけに、なんとも手痛いドローとなってしまった。
 
 とはいえ、中3日で次の試合が控えており、下を向いてはいられない。
 
 次節のアウェーでのワトフォード戦を皮切りに、ニューカッスル、クリスタル・パレス、サウサンプトンと、今後は中位以下のクラブとの対戦が続くだけに、今日のような試合展開は十分に想定される。
 
 そのなかで勝ちきるためには、岡崎の"目に見える結果"というものも必要不可欠になってくるはずだが、果たして――。
 
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