「何億もよこせって言ったって...」シリア戦の放送なし、JFA田嶋会長が胸中を明かす。「AFCも考えていかないと」

2023年11月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「放映権の相場も崩れていってしまう」

日本での放送がなかったシリア戦について、田嶋会長が考えを語った。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 日本代表は11月21日、2026年北中米ワールドカップ・アジア2次予選の第2戦でシリア代表と中立地サウジアラビアで対戦。上田綺世の2ゴールや、久保建英、菅原由勢、細谷真大が得点を挙げ、5-0で完勝を収めた。

 現地で視察した日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は試合後、森保ジャパンの戦いぶりを絶賛。「それぞれのリーグ、チームでレギュラーを張っている選手が多いというのがうなずける内容でした。アウェーで5-0で勝ったのは本当に素晴らしい。実力があるなというのを改めて感じました」と称えた。

 また、この一戦は放映権料の問題で日本国内では放送できず。異例の事態となった理由について、「経緯は何度も話しているんですけど、権利は向こうの協会にあって、それを売ったエージェントさんが、日本に対する価格をどんどん吊り上げようとしていたのは事実」と改めて説明。続けてこう語った。
【動画】久保建英のゴラッソ
「最後は(金額を)下げたみたいですけど、日本のテレビ局のやり方として、編成やサーバーをどう確保するかなど、簡単なことじゃない。2日前に決まることなんて日本じゃあり得ない。番組編成を全部変えるのか、ということ。そういうことを分かっているエージェントだったら良かったのかなと思います。

 放送できなかったのはすごく申し訳ない気持ちはあります。ただ、このように無理してお金を吊り上げるようなことをしていたら、放映権の相場も崩れていってしまうのが良いとは思っていません。そういうところはAFCも少し考えていかないといけないんじゃないかと思いました」

 田嶋会長は、「変に吊り上げたら(収益が)ゼロになっちゃうかもしれないよ、ということ。テレビ局さんには、それぞれの色んな計算があったりする。(キックオフが)夜中ですよ。それで何億もよこせって言ったって出せないですよ」と胸中を明かした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】日本代表のシリア戦出場16選手&監督の採点・寸評。スコアラーと指揮官に7点台の高評価。MOMは4Aの14番
 

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