【G大阪】一進一退の壁に直面。攻撃の再構築を図るなか、産みの苦しみが続く

2016年02月29日 サッカーダイジェスト編集部

公式戦3試合で1ゴールの攻撃は課題も、「そんな簡単に点を取れるとは思っていません」(長谷川監督)。

ホーム開幕戦の鹿島戦は、チャンスを作りながらもノーゴールで敗戦。宇佐美は「攻撃力がないわけではない。試合をこなすごとに(状態は)上がってくると思う」と語る。 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 
G大阪が苦しんでいる。2月20日にスーパーカップ(対・広島/1-3)から、同24日のACL(対・水原三星/0-0)、同28日のJリーグ開幕戦(対・鹿島/0-1)と3試合を終えて1分2敗(1得点・4失点)。特に深刻なのは、公式戦3試合で1ゴールの攻撃だ。
 
 鹿島戦後、長谷川監督は攻撃面について言及。「この時期は、なかなか点数は入りづらいと思っています。ましてや対戦相手が広島、水原(三星)、鹿島と非常に強いチームと戦っているわけですから、そんな簡単に点を取れるとは思っていません」。
 
もっとも、鹿島戦でチャンスがなかったわけではない。アデミウソンと藤本のホットラインで二度のビッグチャンスを作り出しており、遠藤は「決めるべきところで決めていれば、また流れも違った」と一定の手応えを口にし、宇佐美も「攻撃力がないわけではない。試合をこなすごとに(状態は)上がってくると思う」と期待感を滲ませた。
 
鹿島戦では、今後の連戦も見据えて宇佐美とパトリックがベンチスタートとなったが、昨季は過密日程による勤続疲労も影響しただけに、ターンオーバーの試合は増えるだろう。後半途中からの出場となった宇佐美は、自身の出来について「良い入りができなかった」と語りながらも、ターンオーバーについては「チームとしてのやり方は、僕自身が決めることではない。そのやり方にしっかり順応していくしかない」と理解を示す。
 
キャプテンの遠藤も「メンバーは監督が決めること」と前置きしながら、「今日も前線は総入れ替えだったし、(丹羽)大輝のアクシデントもあった。これからもいろんなことが起こり得るので、出たメンバーが良いものを出せるようにしたい。試合でどんどん修正して、勝ちながら成長していければいい」と前を向いた。
 
新戦力のアデミウソンと藤本を組み込んで攻撃の再構築を図るなか、産みの苦しみが続く。目下の課題は"一進一退の壁"を突き破れるか。長いシーズンはまだ幕を開けたばかり。序盤戦で強固な基盤を築ければ、中盤戦から快進撃を遂げて3冠を獲得した「14年シーズンの再現」も十分に可能だろう。
 
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