【J1採点&寸評】神戸×甲府|復帰のクリスティアーノが2発!! 攻めあぐねた神戸を下した甲府が、J1開幕戦で初勝利

2016年02月27日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

ポゼッションで上回るもアイデアに欠いた神戸は、課題多き開幕戦に…。

【警告】神戸=三原(3分)、岩波(90分) 甲府=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】クリスティアーノ(甲府)

【試合内容】
 立ち上がりからポゼッションで上回った神戸は、渡邉、レアンドロらを起点に攻め込むも、甲府の堅い守備網を崩せず攻めあぐねる。対する甲府は、相手が前掛かりになった隙を突いてカウンターからチャンスを創出。すると迎えた41分、敵陣ニウソンとのパス交換で左サイドを突破したクリスティアーノがゴールを奪い先制に成功した。
 
 後半は、1点のビハインドを背負った神戸がより攻勢に出たが、チャンスらしい形を作れない。反撃の糸口を見出せない神戸を尻目に、甲府は78分にカウンターからまたもクリスティアーノが加点。守備陣も最後まで集中を切らさず、J1では開幕戦初白星を飾った。

【チーム採点・寸評】
神戸 4.5
攻撃のアイデアを欠き、アタッキングサードで攻めあぐねるばかり。選手同士の連係も噛み合わず課題ばかりが目に付いた。
 
甲府 6.5
ディフェンスが機能し、カウンターも思いのほか効果的に決まった。神戸とは対照的に、チームとして意思統一されていた。
 
神戸|採点・寸評】
GK     
18 キム・スンギュ 6
リーチを活かし安定したセーブを披露。2失点は、フリーでシュートを許した守備陣を責めるべきだろう。
 
DF
6 高橋峻希 5
何度か高い位置でボールを受けたが、チャンスに結びつく場面はなかった。不完全燃焼だった印象は拭えない。
 
5 岩波拓也 5
1失点目はシュートに反応していたが、判断が一歩遅かったか。終始、クリスティアーノの突破に手を焼いていた。
 
39 伊野波雅彦 5
カウンターを受けた際に、簡単に背後を突かれる場面が散見。相手がチャンスを活かしていれば、さらに失点していた。
 
 
2 田中雄大 5
立ち上がりこそ果敢な攻め上がりを見せたが、時間の経過とともに存在感は希薄に。マッチアップした新里や土屋の粘りに屈する。
 
MF     
24 三原雅俊 5
自陣で容易くインターセプトされピンチを招くなど、安定感を欠く。リズムに乗れないまま後半途中でピッチを去った。
 
14 藤田直之 5
中盤の旗手として期待されたが、良いところなく90分を過ごす。自慢のキックの質も、セットプレー時に活かせていなかった。
 
9 石津大介 5
立ち上がりに、右サイドからカットインしてシュートを放った場面が唯一の見せ場。その後はバイタルエリアを攻略できずに終わる。
 
19 渡邉千真 5
存在感を見せたのは前半のみ。後半は消える時間が多く、67分に右クロスから迎えた決定機も決められなかった。
 
FW
7 ペドロ・ジュニオール 5
相手のタイトなマークに苦戦。後半序盤に、鋭い突破で打開を図ったプレーも、相手に完全に読まれていた。
 
11 レアンドロ 4.5
期待外れの出来に終わる。味方との連係にズレが生ずるなど、得点の匂いはまったく漂わなかった。
 
交代出場
MF
23 松下佳貴 4.5
中盤でボールを受ける頻度は多かったが、リズムを変えられず……。効果的なプレーはなかった。
 
MF
15 小林成豪 4.5
試合の流れに入れず、前線で孤立気味に。ボールを受けるだけでなく、もう少し強引に仕掛けても良かったか。
 
FW
20 増山朝陽 ―
右サイドから積極的に突破を図るなど意地は見せたが、出場時間が短かったのが惜しまれる。今後に期待したい。
 

監督
ネルシーニョ 5
徹底的に引いた相手の術中にハマり、効果的な打開策も見出せなかった。試合後にブーイングが響いたのも無理はない。

次ページクリスティアーノを起点に、カウンターがハマった甲府。自慢の堅守も機能する。

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