【移籍専門記者】バルサがセリエAで買い物? ロマニョーリ、ドンナルンマ、ベラルディなど若手逸材をモニタリング

2016年02月28日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

バルサとて例外ではない世代交代の波に備えて準備を進める。

バルサは世代交代に向けて、(左から)ベラルディ、ロマニョーリ、ドンナルンマなどセリエAの若手に注目。視察を続けている。写真:Alberto LINGRIA

 アリエド・ブライダは毎週末、ヨーロッパのあちこちのスタジアムでその姿を目撃されている。
 
 ミランのスポーツディレクターとして長年に渡ってアドリアーノ・ガッリアーニ副会長の片腕を務めたブライダは、昨年2月にバルセロナの国際スカウティング責任者に就任。世界中の若きタレントたちをモニタリングし続けているのだ。

移籍専門記者によるバルセロナの「強化部門」解説

 2月14日にサン・シーロでのミラン対ジェノア戦に姿を見せたかと思ったら、翌週の2月21日にはモデナでサッスオーロ対エンポリ戦を観戦していた。
 
 お目当てはいったい誰なのか? 間違いなく獲得リストに名前が挙がっているのは、ミランのアレッシオ・ロマニョーリだ。1995年生まれの21歳とまだ若く、ビルドアップ能力に関してはセリエA屈指と評判のテクニカルなCB。いかにもバルサ好みだ。同じミランでは、17歳になったばかりの超新星GK、ジャンルイジ・ドンナルンマもチェック対象になっている。
 
 サッスオーロでは左利きのファンタジスタのドメニコ・ベラルディ(21歳)、攻撃的な右SBのシメ・ヴルサリコ(24歳)、そしてエンポリではアルゼンチン人司令塔のレアンドロ・パレデス(21歳)。いずれもセリエAでメキメキと頭角を現わしている逸材だ。
 
 世界の頂点に立つバルサにも、世代交代の波はやって来る。ブライダは抜かりなくそのウェーブに備えようとしているのだ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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