「勝つことがすべて」清水の乾貴士はJ1昇格にフォーカス。節目の10点目にも無頓着「僕のゴールはおまけみたいなもの」

2023年11月05日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

技巧を活かしたプレーを次々と披露

質の高いプレーで勝利に貢献した乾。写真:鈴木颯太朗

[J2第41節]清水 4-0 大宮/11月4日/IAIスタジアム日本平

 清水エスパルスは、11月4日に行なわれたJ2第41節で大宮アルディージャと対戦し、4-0で勝利。美技弾で大宮にとどめを刺したのがFW乾貴士だった。

 3-0で迎えた68分、カルリーニョス・ジュニオからのパスをボックス内で受けた乾は、足裏でボールを転がし、巧みなステップで相手DFのタイミングをずらし、ニアサイドを狙ったシュートでネットを揺らした。

 試合後、乾は「フリーだったので、(ボールを)止める余裕もあったし、カルリーニョスからすごく良いボールが来たので、決めるだけだった」と振り返る。

「勝つことがすべて」と繰り返した35歳は、節目の今季10点目となる自身のゴールには無頓着な様子だった。

「今日は自分のゴールがどうというのではなくて、チアゴ(・サンタナ)、カルリーニョス、(岸本)武流の得点が大きかったので、僕のゴールはおまけみたいなもの。3人がしっかり決めてくれたのが大きかった」
【動画】足裏タッチ→GKの裏をかく!エスパ乾貴士の美技弾!
 セレッソ大阪時代の2009年シーズン以来の二桁得点に到達したが「特に気にしていなかった」とそっけない。

 得点以外でも、技巧を活かしたプレーを次々と披露し、71分にピッチを退く際には笑顔も見られた。自身のパフォーマンスに手応えを感じていたからか――乾はきっぱりと否定した。

「勝っていることが、すべてなので。別に自分のプレーがどうとかは、今日は、あまり気にしていない」

 2位の座を堅持した清水は、次節の水戸ホーリーホック戦で勝利すれば、自力でJ1昇格を決められる。

 チームの勝利のみにフォーカスしている熟練アタッカーは、「この集中力を、みんながあと1週間保って、最終戦にしっかり勝って昇格を決めたい」と意気込んだ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【PHOTO】日本平を華やかに彩った、清水エスパルスオフィシャルチアリーダー「オレンジウェーブ」を特集!
 

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