「人生で一番しんどかった前半」を経て。浦和MF関根貴大、“自分色”の右SBで躍動「宏樹君と比べられても困るし…」

2023年10月16日 藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

「攻撃的にプレーするために」指揮官は関根を指名

右SBで先発した関根は、果敢な仕掛けで攻撃を活性化した。(C)SOCCER DIGEST

 浦和レッズは10月15日、ルヴァンカップ準決勝の第2戦で横浜F・マリノスとホームで対戦し、アレクサンダー・ショルツのPK2本で、2-0の完勝。2戦合計2-1で浦和が決勝に進出した。

 11日に行なわれた第1戦(0-1)では、90+5分に酒井宏樹が2枚目のイエローカードをもらい退場処分となり、第2戦は出場停止に。33歳が務めている右SBのポジションは、普段はサイドハーフやトップ下を担うMFの関根貴大が任された。

 浦和のマチェイ・スコルジャ監督は、起用の意図を「勝ち抜くには我々がゴールを決めないといけない。攻撃的にプレーするために最も攻撃的なタカ(関根)を選択した」と語っている。
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 試合序盤は、横浜に何度も右サイドを攻め込まれて「めっちゃ狙ってくるじゃんって思った」と、関根は慣れないポジションで奔走。横浜の左ウイングで先発したエウベルと何度も対峙し「本当に必死だった」と振り返っている。

「人生で一番しんどかった前半かもしれない。前半の最初はもう何が起こっているかも分からなかった」

 それでも「攻撃には自信があった」と、徐々に高い位置を取り続けることで、横浜を押し込む。前半の終了間際には中央に動いてボール回しに参加すると、後半には右サイドハーフで途中出場した大久保智明とともに、好連係を見せて相手ゴールへ進入。攻撃の勢いを増したチームは、後半に2得点を奪った。

「サイドハーフよりも、ボールを持てる回数が多かったので、上手くビルドアップできた。宏樹君と比べられても困るし、本職ではないからこそ、思い切りやれた」

 序盤は守備に追われる時間も多かったが、少しずつ自分の色を出せた関根が、酒井不在の穴を見事に埋めた。

取材・文●藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

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