９月の欧州遠征、ドイツ戦に続き、トルコ戦でもゴールを決めた伊東純也の活躍は当然ながら称賛に値した。トルコ戦を振り返った熟練記者の河治良幸氏も「やるべきことをしっかりとやりつつ、カウンターでPKを獲得したり、（その働きから判断すると）日本代表の重鎮になってきた」と評している。

【動画】熟練記者のトルコ戦総括

　持ち前のスピードを生かしたドリブル突破はもちろん、状況判断、味方を生かす術も素晴らしく、単なるアタッカーという枠組には収まらないタレントになってきた。河治氏は語る。

「ここは攻めないで、ステイしようとか、全体を見ての動きも見逃せません。トルコ戦で１回、（右サイドバックの）橋岡選手が仕掛けたシーンがあって、そこで伊東選手はあえて自陣にステイしていた。その場面に触れて、伊東選手本人に訊いたんですよ、『疲れてましたか』って」

　それに対する伊東の答は次のようなものだった。

「いや、あそこは（橋岡）大樹に仕掛けさせても良いかなと思って。やり切ってくれるかなと」
 

　そのコメントから河治氏が感じ取ったのは"伊東の優れた管理能力"だ。

「途中から出てきて、局面に応じての判断。そういうのを見ると、大御所感が出てきた感じがしました」

　冷静に決めたPKを含め、改めて戦力的価値を示した伊東。30歳になってなお進化の可能性を大いに感じさせる彼に河治氏もさらなる期待を寄せている。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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