【プレミアリーグ】シティを撃破したレスターのラニエリ監督が「今シーズンは狂っている」と本音を吐露。敵将やバルサのピケまでもが躍進チームを賞賛

2016年02月08日 内藤秀明

レスターの優勝オッズは5000倍から2倍にダウン。

シーズン開幕前には『今シーズン最初にクビになる監督』という予想もあったラニエリ。その予想は大きく外れ、今では優勝監督の最右翼となっている。 (C) Getty Images

 2月6日、7日、プレミアリーグ第25節が行なわれた。なかでも最も注目を集めたカードが、2位マンチェスター・シティと1位レスターの首位攻防戦だろう。
 
 54,693人が詰めかけた超満員のエティハド・スタジアムでの一戦は、レスターが3-1でシティを下し、勝点差を6に広げることに成功した。
 
 首位を堅持したレスターに対し、開幕前の時点でブックメーカー各社は「プレミアリーグを優勝する」に5000倍ものオッズをつけていたのにもかかわらず、天王山を制した現在のオッズは2~3倍まで低下。プレミア優勝の本命に躍り出ているのだ。
 
 いよいよ、現実味を帯びてきたレスターのリーグ制覇に対して、様々な関係者が、皮肉を交えながら自論を展開し、それぞれの思いを明かしている。
 
クラウディオ・ラニエリ(レスター監督)
「ブックメーカーなんて信じてないよ。就任したての頃、どの会社も『ラニエリが最初にクビになる』なんて言っていたからね。一度でいいから、予想を当ててほしいものだよ」
「今シーズンは狂っている。何故こうなったかについては、わからないけどね。優勝したら…なんて考えていないし、考えたくもない。今は次の7日間に集中している。次節に対戦するアーセナルは素晴らしい選手とスタジアムを持つタフな相手だからね。夢から覚めないためにも、シティ戦と同じようにアーセナル戦も集中して戦いたいね」

マヌエル・ペレグリーニ(マンチェスター・シティ監督)
「言い訳するのはフェアじゃない。グッドチームと戦って敗れたんだ。彼らは賞賛に値するチームで、良いプレーをしただけだ。もし彼らがこのパフォーマンスを続ければ、優勝の本命だろう。ただシーズンは、まだ13試合も残っている。予想するのは難しいね」
 
アーセン・ヴェンゲル(アーセナル監督)
「イングランドのサッカーファンがレスターを応援したくなるのは、いわば当たり前の感情だ。アーセナル、シティ、スパーズのファンを除いた皆がレスターの優勝を願っているはずだよ。誰もが、『大物選手を買わない』と私のことを批判するが、心の中では大物選手がいないレスターの優勝を願っている。レスターは『金を使うことだけがフットボールじゃない』という良いお手本だよ」
 
レオナルド・ウジョア(レスターFW
「シティに勝ったんだから、もうなんでも出来てしまいそうな気分だ。けど、僕らはこれからも同じ様な良い精神状態で戦い続ける必要があるね」
 
リオ・ファーディナンド(マンチェスター・ユナイテッドOB
「レスターの勝負強さにはびっくりだ。いい精神状態で試合に臨むことがいかに重要かを痛感するね。逆にシティは…ペップが来たら修正すべき点がたくさんあるな!」
 
ジェラール・ピケ(バルセロナ/スペイン代表)
「今のレスターは、僕のお気に入りのチームなんだ!エティハドでシティに勝ったのは強いチームの証拠。優勝すれば最高だね」
 
文:内藤秀明 text by Hideaki Naito
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事