【千葉】ニューイヤーカップ3戦3勝も指揮官は「50点」。伸びしろを残しキャンプ後半へ

2016年02月05日 加茂郁実

2トップはエウトン、新加入の船山で確定か。

最終戦では鹿島を相手に1-0で勝ち切るしたたかさも見せた。千葉が宮崎ラウンドを制した。写真:加茂郁実

 ニューイヤーカップ3試合はそれぞれに課題が残った。熊本戦は積極的な守備ができずに相手にボールを持たれる時間が長く、続く福岡戦では攻撃にリズムが生まれ、ボールを奪うことに成功したが、カウンターから1失点。鹿島戦は圧倒的に押し込まれた前半の戦いに課題が残った。
 
「この『Jリーグ・スカパー! ニューイヤーカップ』の3試合は、集中力高く、チームの目指しているサッカーを選手たちが積極的に挑んでくれたので、非常に成果のある3試合だった。リーグ戦はまだ先なので、しっかりとそこに対してチーム作りをしていきたい」
 
 関塚隆監督も手応えを口にするとともに、「選手のコミュニケ-ション、組み合わせなどもまだまだこれから」と気持ちを引き締める。
 
 選手起用に関しては、2トップはエウトン、船山貴之でほぼ確定。しかし、吉田眞紀人、菅嶋弘希、そしてキャンプには参加していないもののオナイウ阿道とタレントは豊富。状況によって、様々な組み合わせが可能になってくるだろう。
 
 守備では昨年ほどプレッシャーをかけず、状況を見て、セットしながらしっかりと相手の攻撃を受け止めるという形を取っているが、時に守備と攻撃の選手の意思疎通にバラつきが見られるだけに、いかに全体で統一できるかがポイントになりそうだ。
 
 大きく選手が入れ替わっただけに、チームの構築は、
「まだ50点」(関塚隆監督)
という状況だが、多くの修正点がありながらも、しっかりと結果に結びつけられている点は大きい。
 
「攻撃のコンビネーションの部分はまだまだ。特に、サポートの動きが足りない。パスを出して止まるのではなく、出して、動く、を繰り返していかないと、前線での動きは出てこないし、自分もシュートチャンスはたくさんあったのにゴールを決めることができなかった。そこはしっかりと練習して、決められるようにしていきます」(船山)
「前半は攻撃陣全体がゴール前に入ることができなかった。もっと、前に出ていけるようにならなければいけない」(長澤和輝)
 
 守備面は試合を重ねるごとに連係が良くなっている。しかし、まだ、どの組み合わせになるのかは不透明。右SBに関しては、北爪健吾、比嘉祐介に加え、この日の鹿島戦で出場した多々良敦斗、そして、怪我で別メニューの大久保裕樹も控えている。
 
 サブメンバーも含め、現在、熾烈なレギュラー争いが繰り広げられ、良い雰囲気でチーム作りは行なわれている。キャンプ中に残り2試合、そしてちばぎんカップへ。しっかりと結果を出しながら、リーグ戦につなげていく。
 
取材・文:加茂郁実(フリーライター)
 
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