I神戸の新スペイン人指揮官が見たWEリーグの実力。日本には「たくさんの素晴らしい選手たちがいる」

2023年09月19日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

直前に3バックに変更、前半途中投入の成宮がゴール

直前のシステム変更のなかで、勝点3を手にしたI神戸。(C)WE LEAGUE

[WEリーグカップ グループB第4節]ベレーザ 0-3 I神戸/9月17日/味の素フィールド西が丘

 INAC神戸レオネッサは、9月17日に行なわれたWEリーグカップのグループB第4節で、日テレ・東京ヴェルディベレーザと対戦。16分に田中美南、53分に成宮唯、59分に林愛花が得点し3-0で勝利。2連勝を飾り、グループ2位に浮上した。

 首位のベレーザを相手に、ハプニングを乗り越えて勝点3を得た。今シーズンから就任したジョルディ・フェロン監督のもと、新たに採用した4バックで準備を進めてきたが、コンデイション面で問題があったCB三宅史織の起用が難しくなり、この日は急きょ3バックに変更。それでも、44歳のスペイン人監督は明確な狙いを持っていたと明かした。

「サイドでは、少し数的不利な状況ではありましたが、中盤と真ん中では、うちのほうが数的優位なので、上手く真ん中でボールをつないでから、サイドに持っていくことを狙いました。サイドに北川(ひかる)選手と守屋(都弥)選手がいますので、そこを上手く使って攻撃する狙いがありました」
 
 新指揮官は、試合中にも柔軟さを発揮した。インサイドハーフで出場した山本摩也が本調子でないと見抜くと、ハーフタイムを待たずに45+1分に成宮との交代を決断する。成宮はチームの2点目を奪い、勝利に貢献。采配がズバリ当たった。

 選手投入に対しても、フェロン監督は「ベンチにも、クオリティも技術も高い選手がいます。増矢(理花)選手も控えていましたし、髙瀬(愛実)選手もいました。誰を投入するか、監督としては、いろんなことが試せる状況下にありました」と自軍の選手層に自信を見せた。

「非常に強いチームに勝てたというのは、良かったと思います」と喜ぶ一方、課題にも言及する。

「チームは、まだ成長段階にあります。全体を通しては、良い試合ができました。ただ、試合終盤の時間帯は、ただクリアしてしまうのではなく、ボールをつなぐプレーが足りなかったです」
 

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