「メンタル面はゼロに等しいぐらい弱い」優勢な展開もI神戸に0-3で今季初黒星のベレーザ。指揮官と主将がチームの課題に言及

2023年09月18日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「いくらボールを保持していても、勝利は手に入らない」

村松は厳しい言葉で敗戦を振り返った。(C)WE LEAGUE

[WEリーグカップ グループB第4節]ベレーザ 0-3 I神戸/9月17日/味の素フィールド西が丘

 日テレ・東京ヴェルディベレーザは9月17日、WEリーグカップのグループB第4節でINAC神戸レオネッサと対戦。0-3で敗れた。

 勝てば決勝進出が決まる一戦で、試合を通じてボールを握り、相手を押し込む展開に持ち込んだ。敵将のジョルディ・フェロン監督は、内容での劣勢を認めて、ベレーザのチーム戦術や選手の技術の高さを称賛した。

 それでも、ベレーザはゴールが遠く、相手に少ないチャンスを立て続けに決められた。悔しい敗戦に対して、指揮官や選手はどう感じていたのか。

 今シーズン、2008年以来の復帰となった松田岳夫監督は「攻撃も守備も、ゴール前の強さのところで、最終的にINACに上回られた。そこは自分たちの課題であるし、いくらボールを保持していても、勝利は手に入らない」と振り返った。

 WEリーグ発足後、2シーズンとも3位で優勝を逃している点を挙げて、選手の戦う姿勢に物足りなさがあると語る。

「今日のゲームで言えば、(キャプテンの)村松(智子)が前半、イエローカードをもらった激しいプレー。あそこで全員がスイッチを入れるべきだった。あのプレーを見ても、選手の目つきが変わらない。 

 そういう部分では、まだまだメンタル的に、力強さというところでは未成熟なチーム。逆に言えば、そこさえ身につけば、すごく可能性を持ったチームだと思うので、なかなか簡単なことではないけれども、解決していきたい」
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 また、センターバックでフル出場した主将の村松は、「ディフェンスとしては、チームに対して申し訳ないです」と悔しがった。そして、厳しい言葉で危機感を口にした。

「メンタル面は、今はゼロに等しいぐらい弱いと思います。若いからとか、経験不足だからとか、去年からずっと言われてきて。悔しいですし、一人ひとりの意識のところで変わる部分なので、戦術の前に、監督にああいう話をされるのは、選手全員が悔しいって思わないといけないです。

 自分はイワシさん(岩清水梓)や、たくさんの先輩たちから学んで、そういうところは大事だと思ってきた。若い選手に示せていない。もっともっと、やらなきゃいけないです」

 チームは初黒星を喫したものの、グループBで首位をキープしている。グループステージ最終節で勝利を掴めれば、準優勝だった昨年に続いて決勝進出を果たせる。

 勝負の次節は10月1日、敵地でちふれエルフェン埼玉と相まみえる。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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