試合を殺し切れず。冨安健洋はトルコ戦の“緩み”に警鐘。「勝てばいいってもんじゃない」。より高みを目ざすからこその空気感

2023年09月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

難敵相手に連勝も「それが当たり前になるべき」

トルコ戦は途中出場の冨安。期待通りのプレーで逃げ切りに貢献した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 最後は勝ち切ってみせた。それでも、冨安健洋は十分に満足したわけではない。

 日本代表は現地9月12日、キリンチャレンジカップでトルコ代表とベルギーのヘンクで対戦。4-2で勝利を収めた。

 15分に伊藤敦樹、28分と36分に中村敬斗がネットを揺らす。ただ、44分に1点を返されると、61分にも失点。78分に伊東純也のPKで突き放したが、一時は3点リードから1点差に詰め寄られるシチュエーションとなった。

 この日はベンチスタートで、79分に途中出場した冨安は、「常に準備はしていた。締める時間帯だったので、しっかりとゼロで抑えることを意識して」ピッチに立った。

 前半の完勝ムードから一転、後半は難しい時間帯もあった。冨安は「ちょっと緩みは出ましたよね、間違いなく」と振り返る。
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「試合を決め切る、殺し切る。アーセナルでもよく言われるんですけど、前半で2-0とかになって、ちょっと緩みが出て、結局、2-1とかで終わって、後味悪いみたいな試合がけっこう多くて。試合を殺し切る、決め切るところ。3-0、4-0で決め切る。緩みを出さないようにやっていかないといけない」

 3日前のドイツ戦は4-1で勝利。今回の9月シリーズは欧州の難敵相手に連勝を飾ったが、冨安は「それが当たり前になるべき」と強調する。

「むしろ、今日の試合(トルコ戦)、4-2ですっきり勝ったわけではないですし、その感覚は僕だけじゃなくて、他の選手たちも持っていることは間違いない。そういう意味では、本当に良い状況だなと思っていて。勝てばいいってもんじゃないし、より上を目ざしているからこそ、そういう空気が出る」

 結果はもちろん、内容にもシビアに目を向ける。「4-0、5-0で勝てれば良かったですし、それができる力を持っていると思う」と、現代表チームのポテンシャルを信じているからこそ、貪欲にさらなる成長と進化を誓う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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