「W杯優勝はとっても幸せだったけど…」30歳で引退、岩渕真奈が最も印象に残っている瞬間は?悔しかったのはリオ五輪予選と…

2023年09月09日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

一つひとつの質問にたっぷりと時間をかけ、丁寧に回答

岩渕が引退会見で「最高の思い出」の数々を語った。写真:鈴木颯太朗

 なでしこジャパンで長年活躍し、女子サッカー界で一時代を築いた岩渕真奈が9月8日、東京都内で現役引退会見を実施した。

 引退理由や気になる今後など、岩渕は一つひとつの質問にたっぷりと時間をかけ、丁寧に回答。時間の関係で最後の質問者となった私が、「16年の現役生活の中で最も印象に残っている瞬間と、最も悔しかった瞬間はいつですか?」と尋ねた際も、やはり同じだった。

「最高の思い出が多すぎて1つを挙げるのは難しいです。2011年のワールドカップ優勝は多分、皆さんが想像するように、本当にとっても幸せな時間だったし、自分にとっては忘れられないものなんですけど…。2015年のオーストラリア戦でのゴールは、その前に怪我をしていたりとか、たくさんの人に支えてもらって、このチームで1日でも長くこの大会を戦いたいと強く思っていたなかで、チームに結果として貢献できたのは大きかったです。

 東京五輪のスウェーデン戦は、最近で言うと、ものすごく悔しくて。自分自身、本当にそこにかけて、そのために選択をしてきたと思っていたので、そこで結果が出ない悔しさももちろんありましたし、東京五輪で女子サッカーをって強い気持ちがあったので、そこでの敗退は印象に残っています。あとは2016年のリオ五輪予選。自分が大好きな人たちとの最後の試合になってしまったあの大会は、悔しい気持ちとして強く心に残っています」
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 ちなみに、なでしこの元エースは「2011年、取材を受けたくないって言って受けなかったり、本当にプレーも含めて、わがままなサッカー人生だったなと思います。だけど、こうやって継続して応援してくれて、支えてくれて、時にはなんかちょっと嫌だなって思う記事も見かけながら、それも正直、怒りというか、それも含めパワーになったので、本当に感謝したいです」とも語った。

 18歳での世界制覇から12年。30歳で迎えた選手として最後の会見は、感謝と気遣い、そしてユーモアに溢れていた。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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