武藤は不完全燃焼に終わるも、チームは難敵を下して暫定6位浮上――マインツ 1-0 ボルシアMG

2016年01月30日 遠藤孝輔

2節の対戦でも決勝ゴールを挙げたクレメンスが再び殊勲者に。

(C) SOCCER DIGEST

 1月29日のブンデスリーガ第19節、他に先駆けて平日開催となった試合を制したのはマインツ。ホームでボルシアMGに1-0の勝利を収め、暫定ながらヨーロッパリーグ出場圏内の6位に浮上した。
 
 前節のインゴルシュタット戦と異なり、武藤を先発させたマインツは序盤から"らしさ"を発揮。不得手なボールポゼッションには拘泥せず、攻守の素早い切り替えを武器に、上位のボルシアMGと渡り合う。
 
 攻撃の牽引車となっていたのは左ウイングのハイロで、8分にはこのスペイン人ドリブラーがファーストシュートを放つ。一方、守備の主役はカリウス。9分、CKからノルトベイトにフリーでヘディングを撃たれたが、その守護神の好守で難を逃れた。
 
 不動の2ボランチであるジャカとダフードが負傷欠場し、組み立てがスムーズにいかないボルシアMGに対し、マインツは21分、狙い通りの形で先制点を奪う。
 
 中盤でボール奪取に成功すると、ハイロがドリブルで持ち込み、最後はバイタルエリアでフリーになったクレメンスが豪快なミドルを突き刺した。
 
 35分には、ボルシアMGにチャンスが到来。カウンターからラファエウがGKと1対1の場面を迎えたが、再びカリウスがマインツの窮地を救うセーブを披露した。
 
 ビハインドを背負い、流れを引き寄せられないボルシアMGは後半から、4-1-4-1にシステムチェンジ。攻撃への姿勢を強めて、55分にジョンソンのミドル、65分にホフマンのシュートと手数を出していく。
 
 そして72分、決定機を作り出す。しかし、ヴェントのクロスにシュティンドルが頭で合わせた一発はDFビュスマンに跳ね返され、そのこぼれ球を拾ったラファエウのシュートは、またしてもカリウスに阻まれた。
 
 その後、ややオープンな展開になり、両軍ともにゴールに迫ったものの、1-0のままタイムアップ。敵地でのボルシアMG戦(2節)でも決勝点を挙げたクレメンスのゴールを守り切ったマインツが、4試合ぶりの白星を手に入れた。
 
 67分にピッチを退いた武藤は、攻撃に幅と奥行きをもたらす献身的なフリーランニングが光ったものの、シュートを1本も放てない不完全燃焼に終わった。
 
 次節に対戦するハノーファーは、自身のブンデスリーガ初得点を記録した相性の良い相手。14節のフランクフルト戦以来となるゴールに期待がかかる。
 
文:遠藤孝輔
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