「バロンドーラーを思い起こさせた」伊大手紙が鎌田大地をラツィオの伝説OBと比較!「新ミリンコビッチ=サビッチから新ネドベドへ」

2023年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼のラツィオに対するインパクトが十二分にポジティブだったのは事実だ」

ナポリ戦の決勝弾で評価を一変させた鎌田。(C)Getty Images

 結果を出せば賛辞が寄せられる。そしてさらにハードルが上げられる。それがイタリアサッカーだ。

 ラツィオの鎌田大地は9月2日、第3節のナポリ戦でセリエA初ゴールをマークし、王者を相手にチームを今季初白星へと導いた。

 セルビア代表のセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチが退団したラツィオだけに、インサイドハーフの役割を託される鎌田はその後釜として期待されていた。だが、チームが開幕2連敗を喫し、前節は鎌田自身も失点に絡むミスがあり、ここまでは厳しい評価を受けていた。

 嫌な流れを払しょくしたナポリ戦のゴールと勝利に、イタリアメディアからは称賛が相次いだ。そして9月5日付『Gazzetta dello Sport』紙は、「新たなミリンコビッチ=サビッチが新たなネドベドだったら?」と、クラブのレジェンドである元チェコ代表のパベル・ネドベドを比較対象に挙げている。

【動画】「左足でこのシュートはやばい」など反響! 鎌田大地の移籍後初ゴールでナポリ撃破!
 同紙は「確かにこういった比較は非常に慎重に進める必要がある。だが、ナポリ戦でカマダが決めた決勝点は、多くのラツィアーレ(サポーター)に、2003年のバロンドーラーがクラブで決めてきた多くの得点のひとつを思い起こさせた」と報じた。

「飛び出すための正しいタイミングと方法を選べる力、不安定なバランスでもゴールを見て狙えるうまさ。これらの動きができる選手は多くない。ラツィオにはその前例となるビッグネームがいた」

「ピッチでは断固たる姿勢で激しく、ピッチの外では内気で謙虚な日本人は、(比較に)青ざめるだろう。だが、彼のラツィオに対するインパクトが、十二分にポジティブだったのは事実だ」

 その上で、Gazzetta dello Sport紙は「これから本当にポスト・ミリンコビッチ=サビッチの時代を始められる。ただ、最初からカマダが彼の代わりとなるためにラツィオに来たのではないことは明らかだった」と続けている。

「(鎌田加入は)マテオ・ゲンドゥジやニコロ・ロベッラら他の新戦力と一緒に、変化が必要だったセクションを充実させるためだった。そして実際、それは変わっている。格とフィジカルは減ったが、解決策の幅が広がり、より多種多様になった」

「試運転は想定以上に早く進んだ。普段の新戦力に対してとは逆に、サッリがすぐに起用したからでもある。サッリのサッカーにもともと合った素質なのも味方し、『見習い期間』が短くなった」

 活躍したことで期待が大きくなれば、同じように重圧も増していく。そして次に活躍できなければ、再び容赦なく批判を浴びせるのだろう。そんな厳しい環境の中で、鎌田が大きな飛躍を遂げられるように願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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