【ブンデス現地コラム】長谷部所属のフランクフルトはいわば「マイアーのチーム」。異色の点取り屋の魅力とは?

2016年01月28日

スピードに欠け、敏捷性も水準を下回るが…。

先日のヴォルフスブルク戦ではハットトリックの大活躍でチームを勝利に導いた。(C)Getty Images

 長谷部誠が所属するフランクフルトは1月24日のブンデスリーガ18節で、ヴォルフスブルクに3-2で勝利。チャンピオンズ・リーグで16強入りを果たした強豪相手に金星を挙げた。

 だが、内容は決して褒められたものではなかった。実際、試合後にはアルミン・フェー監督が「我々は勝利に値するパフォーマンスを見せたわけではなかった」と語っている。

 にもかかわらず、なぜフランクフルトは勝点3を得られたのか。答えは単純だ。「マイアーがいたから」(フェー監督)である。

 1点ビハインドで迎えた67分にボレーシュートでネットを揺らし、その6分後には逆転ゴールをマーク。その後2-2に追いつかれるも、終了間際にゴール前のこぼれ球を押し込んでハットトリックを達成した。まさに大車輪の活躍でチームに3ポイントをもたらしたのがチーム最古参の点取り屋、アレクサンダー・マイアーだった。

 196センチ・96キロと体格に恵まれているものの、スピードに欠け、敏捷性も水準を下回る。それでもピッチに立てば、重要な局面で貴重な得点を奪う。昨シーズンは19ゴールを挙げてブンデスリーガの得点王に輝き、一躍脚光を浴びた。
 

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