【移籍専門記者】PSGでの未来に確信が持てないカバーニ。チェルシーとユナイテッドは法外なオファーも辞さない構えだ!

2016年01月28日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

慰留にはチーム最高年俸を用意するしか手がないだろう。

2013年にPSGに渡って以来、メルカートが開くたびに欧州中のメガクラブのターゲットになっているカバーニ。本人もPSGには完全に満足していないだけに、今夏に移籍を決断しても不思議はない。(C)Getty Images

 エディンソン・カバーニはPSG(パリ・サンジェルマン)を去るのか?
 
 ナポリから移籍して最初のシーズンを終えた夏(14年)からこの問いが止むことがないのは、彼自身がPSGでの未来に確信を持てずにいるからに他ならない。
 
 とくに最近は、相変わらずゴールを決め続けているにもかかわらず、微笑みを浮かべる機会がめっきり少なくなってしまった。
 
 今夏にPSGがカバーニに残留を説得するためには、いまズラタン・イブラヒモビッチに支払っているのと同じチーム最高の年俸(1500万ユーロ=約21億円)を提示し、マネーパワーで繋ぎ止める以外にはないだろう。ちなみにイブラは、今夏に満了する契約を更新しないとすでに決めている。
 
 カバーニを狙っているチームは少なくない。ユベントスは常にその動向を追っているし、さらに強力な資金力を持ったメガクラブも黙ってはいない。とくに毎度お馴染みのチェルシーとマンチェスター・ユナイテッドは、このストライカーを手に入れるためなら、法外なオファーも辞さないという構えだ。
 
 カバーニ自身にも、あらゆる可能性を排除せずに検討する用意がある。冬に動く可能性はゼロに近い。しかし、夏の争奪戦はかなり白熱するに違いないし、なにが起こっても不思議はない。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
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【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
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