やはりサッカーを熟知している大迫勇也。FC東京戦後のコメントがこのストライカーのインテリジェンスを物語る【神戸】

2023年08月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

相手にとって一番脅威なのは?

最前線で身体を張っていた大迫。写真:サッカーダイジェスト

 2023年8月26日、神戸はFC東京と2-2で引き分けた。大迫勇也に言わせれば「最低限の結果」で、最後に追いついたからといって満足できる内容でもなかった。

「この暑い中で最初に失点してしまうと、なかなか大変な展開になるのは分かっています。そこは反省しないといけません」

 大迫のコメントからも悔しさは伝わってくる。ただ、GKのミスから失点しても大崩れせず、最終的に勝点を拾えたのはポジティブな部分だろう。このストライカーも、そのあたりは次のように評価していた。

「ミスは仕方ないでし、その後の対応が一番大事。ミスを引きずらずにやり切ること。それが勝点を拾える要因になります。諦めずに90分戦ったからこそ勝点1を取れたと思う」

 ちなみに、0-1の状況で神戸に歓喜をもたらすゴールを決めたのが大迫だった。90+2分というデリケートな時間帯でのPKを簡単に沈めるあたりは、さすがのひと言だ。
 
 試合中もミスはありながらゴールに向かうプレーを意識して、FC東京に混乱をもたらした。意図的に相手に威圧感を与えるボールタッチやパスワークからは、確かなインテリジェンスが感じられた。その証拠に、ミックスゾーンでの「もっとシンプルにボールを預けてくれてもいいと思っていますか?」との質問に対し、彼自身、こんなコメントを残している。

「もちろん。ゴールに向かう姿勢が相手にとって一番脅威ですから。そこを出しつつ暑さもありますからバランスを見てやりたいですね。前目の選手は、相手が嫌がることをやるしかないので」

 FC東京戦でも、ゴールへとダイレクトに矢印が向かう、シンプルかつ効果的なチャンスメイクで複数の好機を演出。やはり大迫はサッカーを熟知している。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)


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