【横浜/新体制】〝優勝″の言葉が聞かれなかったのは「チーム編成はまだ完了していない」(長谷川社長)から

2016年01月23日 藤井雅彦

開幕までに新たな助っ人獲得に乗り出す模様。

前列左からパク・ジョンス、新井一耀、富樫敬真、高橋拓也。後列左から和田昌士、前田直輝、金井貢史、遠藤渓太。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 1月23日、横浜が日産スタジアムで今季の新体制発表会を行なった。昨年まではクラブハウスを構える、みなとみらい地区で開催されていたが、今年から新たに本拠地となった新横浜地区でのお披露目となった。
 
 会場には2,036人の観客が集まり、新加入選手がフォトセッションのために登場するとスタンドから大歓声が沸き上がった。
 
 当日は1月1日付けで就任した長谷川亨新社長の所信表明も実施された。長谷川社長は「サッカーはプロでなくとも、社長業はプロ中のプロと自負している。組織と経営を強くするために、なにをすれば良いかには精通している」と語気を強める。日産自動車の海外部門を転戦してきた経験を活かし、クラブ経営の安定を図ると同時に、チームとしても結果を追求する覚悟だ。
 
 また、長谷川社長はトップチームの編成についても言及している。チームは1月11日に始動しているが、「今シーズンのチーム編成はまだ完了していない。ここ半月から1か月くらいの間に全体像が見えてくると思っている」と、今後も補強を行なう考えを示した。
 
 2月27日のJリーグ開幕まで、まだ時間は残されている。昨季のチームトップスコアラー(8得点)のアデミウソンが退団した穴を埋めるべく、外国籍選手を中心に獲得に乗り出す模様だ。
 
 会全体を通して今季の目標に『優勝』という力強い言葉が聞かれなかったのは、補強が終わっていないためだろう。現時点では「絶えず優勝争いに名前の挙がる3位以内のポジションを目指す」(長谷川社長)という控えめな言葉にとどまった。
 
 エリク・モンバエルツ体制2年目は継続と進化、そして結果が求められる。本拠地移転元年にチームが足踏みするわけにはいかない。
 
 当日は新横浜のある港北区、港北区連合町内会との『ホームタウン活動の協力に関する基本協定』を締結したことも発表され、ピッチ内外でさらなるバックアップが期待できそうだ。
 
 チームは1月25日から沖縄で1次キャンプを実施し、開幕に向けて歩を進めていく。
 
取材・文:藤井雅彦(ジャーナリスト)
 
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