「必死に練習して、一所懸命に準備しても...」なでしこ杉田妃和が“認めざるを得ない”現状にもどかしさ「試合の中で表わせられない」

2023年08月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「本当に前を向いてやるしかない」

スウェーデン戦に先発した杉田。悔しい敗戦も、確かな成長も実感した。(C)Getty Images

「次につなげられなかったのがすべて」

 杉田妃和が悔しさを噛みしめる。準々決勝でスウェーデンに1-2で敗戦。ニュージーランド&オーストラリア共催の女子ワールドカップで、なでしこジャパンはベスト8で大会を去った。

「本当にチャンスもあるなかで...チャンスの多い試合になったからこそ、試合をやった選手、外で見ていた選手、全員の悔しさというのが、ここまでやってきたからこそ、大きいのかなという試合でした」

 2年前の東京五輪でも、日本は準々決勝でスウェーデンに敗れている。この試合にも出場していた杉田は、当時と比較して、今回の対戦で少なからず手応えを得ていた。

「本当に、チャンスにつなげるシーンだったり、前への推進力だったりは、ここ2年、やってきて、すごく自分たちが成長したなと思いますし、やっぱり、勢いというところは、今までと違う戦いぶりだったかなと」

 押し込まれる時間が長く、2点を先行された。だが、後半の途中からは盛り返し、1点を返したが、反撃もここまで。力の限りを尽くし、難敵を追い込んだ。それでも結果は出せなかった。だからこそ、杉田は「悔しい」と唇を噛む。
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 4強入りは果たせなかった。ラウンド16止まりだった4年前のフランス大会も経験している杉田は、東京五輪を含め、フル代表の世界大会には、これで3度目の出場となる。またしても高い壁に阻まれ、痛感するものがあった。

「今まで、いろいろな大会に出て『悔しかった』『課題が残った』っていろいろありますけれども、今日(スウェーデン戦)を終えてみて、本当に得点できるチャンスはいくつもあった。苦しいシーンも何度もありましたけれども、そこで点が入るか入らないかというところが、本当にサッカーだなと思いました。

 いくら必死に練習して、これまで一所懸命に準備しても、どの国もワールドカップを目ざしてやってきて、いざ90分、この試合の中でそれを表わせられないのは、非常にもどかしいところではあります。

 けれど、それが全てだなと認めざるを得ない。そこが一番『悔しいな』っていうところです」

 次は来年のパリ五輪だ。26歳のレフティは「今、次というところでは、そこまで先のほうは見られないですけれども、本当に前を向いてやるしかないと思うので、これから先に向けて、またやっていきたい」と言葉に力をこめた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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