英国人記者が見たラウンド16のなでしこJ。スペイン戦とは異なる戦い方。ノルウェーがもし攻撃的に出ていたら…

2023年08月07日 スティーブ・マッケンジー

ノルウェーはミスから2失点

8強入りを果たした、なでしこジャパン。(C)Getty Images

 8月5日、なでしこジャパンは女子ワールドカップの決勝トーナメント1回戦でノルウェーと対戦。3-1で勝利してベスト8進出を果たしたが、試合はどちらに転んでもおかしくないような展開だった。
【PHOTO】長谷川唯のダブルピース、猶本光の決めカット、熊谷紗希のキラキラネイル...なでしこジャパンFIFA公式ポートレートギャラリー
 日本がグループステージの第3戦でスペインに4-0で快勝して以来、ワールドカップでは日本が最高のチームだという話題で持ちきりだ。

 そして、日本が圧勝したスペインは決勝トーナメント1回戦でスイスに5-1で快勝。これは、日本がスペイン戦でいかに圧倒的なパフォーマンスであったかを示していた。
 
 ノルウェー戦では一進一退のなか、15分に日本が相手のオウンゴールで先制点を奪ったが、これは試合序盤を象徴するもので、日本が作ったチャンスはスペイン戦とはまったく異なり、よりダイレクトなスタイルだった。

 日本が1点リードした時には、このまま楽に試合を進められるような雰囲気があったが、ノルウェーが5分後に高さを活かしたヘディングシュートで同点に追いついた。

 しかしノルウェーは後半、自陣でのパスミスから勝ち越し点を献上し、終盤にも前がかりになったところを宮澤ひなたに決められた。

 ノルウェーは自分たちのミスから簡単に2点を与えてしまったが、それがなければ日本にとってもっと難しい試合になっていただろう。もしノルウェーが攻撃的に出ていたら、もっと日本を押し込めていたはずだし、結果は違ったものになったかもしれない。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

【PHOTO】華やかにピッチで躍動!豪州&NZ女子W杯、美女プレーヤーを特集!

「こんなに感覚が合う人はいない!」屈強なノルウェーを手玉に取った、なでしこJのダブルボランチ、長谷川唯と長野風花の阿吽の呼吸はなぜ生まれたのか?

「腹立たしい」「耐えられない」日本に敗れたノルウェーのエースが辛辣な批判に反論!「あまりにもナンセンスよ」
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事