“狙い通りだった”前半→後半に4失点。甲府の篠田監督が大敗の原因を明かす「引けたような展開に...」

2023年08月03日 藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

前回王者はラウンド16で姿を消す

単調だった攻撃も反省した篠田監督。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[天皇杯ラウンド16]甲府 1-4 神戸/8月2日/JIT リサイクルインクスタジアム

 前半と後半でまったく別の展開となってしまった。

 前回大会を制したヴァンフォーレ甲府は、ラウンド16でJ1首位のヴィッセル神戸と対戦。前半は1点をリードして終えたものの、後半に4ゴールを献上して大敗を喫した。
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 相手にボールを保持されながら、甲府は前から積極的なプレスをかけてパスコースを絞り、カウンターへとつなげる。前半は神戸のシュート数を3本に抑え、20分には宮崎純真が先制点を決めるなど、試合を優位に運んだ。

 篠田善之監督も狙い通りの前半だったと振り返る。

「立ち上がりから守備の追い方がうまくできていたと思う。前線からのプレスでコース限定してボールを奪うことができたし、1-0で帰ってこられたのは狙い通りだった」

 後半から神戸が主力の大迫勇也と武藤嘉紀を投入してきたが、篠田監督は「代わるのは分かっていたし、予想通りだった」という。だが、53分にオウンゴールで同点に。「失点の時間が少し早すぎた。それによって引けたような展開になってしまった」と悔やんだ。

 さらに3失点を重ねた原因については、大迫、武藤の2人だけでなく「(彼らの)タメを信じて追い越してくる選手たちをうまく捕まえきれなかった」点を挙げ、攻撃面でも反省を口にしている。

「カウンターを受けないためにペナルティエリアのなかで完結させるような攻撃ができたら、あそこまでの失点はなかったと思う。後半に大迫選手、武藤選手が入ってこういった展開になるのは予想できたなかで、私自身が対応しきれなかった」

 最終的には、主力陣を投入した神戸のストロングポイントであるカウンターアタックがを抑えられなかった。後半だけで8本のシュートを許し、甲府は1本のみに終わっている。

 早すぎた同点ゴールと、それによって息を吹き返して前線を追い越す神戸イレブンの勢いに、甲府は飲まれてしまった。

取材・文●藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

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