「絶対に負けられない」古巣戦で輝いた町田FW藤尾翔太。1トップ起用で勝利に導くも慢心なし「やっぱりゴールは欲しい」

2023年07月30日 藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

2ゴールに絡む活躍

1トップ起用に応えた藤尾。写真:福冨倖希

[J2第28節]町田 2-1 徳島/7月29日/町田GIONスタジアム

 J2首位を走るFC町田ゼルビアだが、前節はジェフユナイテッド千葉に1-3と完敗。立ち直すべくホームに迎えた相手は、前回対戦で逆転負けを喫した徳島ヴォルティスだった。

 千葉戦から布陣と複数のメンバーを変更した黒田剛監督は、最前線に藤尾翔太を起用する。国立競技場で行なわれた東京ヴェルディ戦以来、2試合ぶりの先発だった。
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 指揮官はその意図を次のように説明している。

「藤尾は前でキープして時間を作ったり、相手の嫌なところに走ったりすることがすごく上手。そこを狙いとした」

 その采配は的中する。1トップで身体を張ってボールをキープし、前を向くと相手の背後を狙って走り出す。ゴールこそ奪えなかったものの、32分にエリキの先制点をアシストすれば、68分には身体の強さと前への推進力で右サイドを突破し、鋭いクロスで決勝点となるオウンゴールを誘発。黒田監督も「スタメンで思い切って使ってみたら成果が出た」と称えた。

 藤尾も今節を「絶対に勝たないといけない試合」と位置付けて挑んだ。そのなかで「サイドに抜ける動き出しやゴールに向かう意識があった」ことが好機創出につながった。

 そして今節の相手は、自身が昨季所属していた徳島。「他のチームに比べて試合前からゾクゾクした」と武者震いのようなものを感じていたという。

 だからこそ、ゴールも欲しかった。藤尾は両チーム最多となる7本のシュートを放ったが、自らのゴールは「0」。満足はしていない。

「やっぱりゴールは欲しい。(柿谷)曜一朗君に決定機を2つ阻止されて、さすが嗅覚を持っているなという感じ。ただ、それ以外にも決めるところがあったので、そこは課題だと思う」

 エリキやミッチェル・デューク、中島裕希ら実力者たちとJ2首位の町田で切磋琢磨し、22歳はさらなるレベルアップを目ざす。

取材・文●藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

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