インターハイがいよいよ開幕! 青森山田、静岡学園など強豪集う“夏の陣”を制するのは? 注目カードや優勝候補、期待の選手を紹介!

2023年07月27日 安藤隆人

北海道で7月29日に開幕!

昨年大会を制した前橋育英。夏のビッグトーナメントがいよいよ開幕を迎える。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 全国高校総体(インターハイ)男子サッカーが、7月29日から8月4日まで北海道は旭川で行なわれる。2024年度以降は福島県で固定開催されるようになっており、持ち回り開催は今回で一旦、最後となる今大会。注目カードや優勝候補、期待の選手などを紹介する。

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 優勝候補を挙げるとするならば、青森山田を筆頭にプレミアリーグ勢の仕上がりが非常に良く、彼らが必然的にその候補に挙がり、かつ注目選手を揃える。

 今大会のプレミア出場校は10チーム。今年からプレミアが東西でそれぞれ12チーム制になったのも影響をしているが、過去の大会でプレミア所属校の最多出場数となった。

 青森山田はEASTの首位を快走中で、今年も安定した守備をベースに前線にフィジカルとシュートスキルを兼ね揃えた2トップを、サイドには突破力に長けたアタッカーを配置し、速攻も遅攻もできる隙のないチームに仕上がっている。なかでも安定感抜群のGK鈴木将永。山本虎と190センチを誇る小泉佳絃のCBコンビの統率力とプレー強度は魅力的だ。

 尚志はアタッカー陣に、周りも羨むほどのタレントを抱えている。FW網代陽勇とMF安斎悠人のプロ注目ホットラインに注目が集まる。それ以外にも、プレミアEASTで得点ランク4位につけるFW桜松駿、昨年から網代や桜松と激しいポジション争いをしていたFW笹生悠太もおり、誰が出ても変わらぬ破壊力を持っている。チームもプレミアEASTで3位と好位置につけており、悲願の全国初制覇も十分に狙える陣容だ。
 
 千葉予選決勝で、同じプレミア勢の流経大柏を下して2大会連続出場を果たした市立船橋は、1年生の時からエースを張るFW郡司璃来が最終学年を迎える。一瞬のスピードと足もとの技術に長け、密集地帯でもボールを受けるのを苦としない郡司は、クサビのボールを鮮やかなファーストタッチと鋭いターンで一気にラインブレイクをしてゴールを陥れる。

 郡司の存在は脅威で、さらにその後方には安定した守備がある。CB五耒凌空に加え、卓越した守備センスと攻撃能力を併せ持った右サイドバックの佐藤凛音はぜひ注目をしてもらいたいタレントだ。

 だが、市船は初戦を突破するとプレミアWESTで5位につける大津と対戦する。大津には、プレミアWEST得点ランキング1位のMF碇明日麻や、MF稲田翼、兼松将、古川大地と豪華な中盤を持つ。

 足もとの技術が高く、パスでの組み立ての質も高いなか、やはり碇の存在が大きい。碇はCB、ボランチ、トップ下、FWとセントラルポジションならどこでも高いスキルを発揮できる才能を持ち、昨年はCBでプレーし、今年はFWやトップ下として、フィニッシャーの役割を担っている。

 CBでプレーした昨年の1年間の経験が生き、かつ「点を取ることが好き」と語るように、ストライカーとしての本能が一気に開花している。市船対大津が実現をすれば、2回戦最大の好カードとなり、組織としても個人としてもハイレベルな攻防が期待される激戦となるだろう。
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