「サポーターから愛されているとは思えない」人気ストリーマーのインタビューでネイマールが思わず本音をポロリ。今夏の去就についても言及【現地発】

2023年07月26日 沢田啓明

一度はブラジル代表引退を決意した

現在は日本ツアーのため来日中のネイマール。(C)Getty Images

 ブラジルの若者の間で人気を集めるストリーマーでユーチューバーのカジミーロ(ブラジル代表のカゼミーロとは別人)が7月20日、親友であるネイマール(パリ・サンジェルマン)への長時間インタビューを配信した。
 
 昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)について聞かれたネイマールは、
 
「大会には心身ともに最高の状態で臨めた。でも、グループリーグの最初の試合(セルビア戦)で右足首を痛めて、おまけに風邪をひいて熱が出た。それでも懸命の治療とリハビリで回復し、ラウンド・オブ16(韓国戦)にはベストの状態で戻ってこられた」
 
 と当時の苦悩を振り返ると、準々決勝(クロアチア戦)で延長、PK戦の末に敗退したことについては、
 
「延長前半に僕のゴールで先制したのに、試合終了直前に追いつかれて本当に残念だった。0-0のまま延長を終えてPK戦で負けた方がまだましだった」
 
 と本音がポロリ。さらに、
 
「試合後は5日間、ずっと泣き続けた。人生で最もつらい体験で、自分だけでなく家族も苦しんだ。もう二度とこんな経験はしたくない。そう思って一度は代表引退を決意した」
 
 と告白。ただし、「実はその後、考え直したんだ」と続け、2026年W杯を目指す意向を示している。

【動画】ユニホーム姿でお好み焼きを作るネイマール
 今年2月に右足首の靭帯を負傷して手術に踏み切ったネイマールは、現在、復帰に向けて調整中。「今のコンディションは70パーセントくらい」、「故障を完全に治して、以前のようなプレーができるようになるのが当面の目標」とも語っている。
 
 また、移籍の噂が出ていることについては、
 
「僕自身は、(他クラブからのオファーについて代理人からは)何も聞かされていない。パリSGとの契約が(25年6月末まで)残っている。それを全うしたい」
 
 といわば"模範解答"。ただ、それで終わらないのがネイマールだ。
 
「(パリSGでは)サポーターから愛されているとは思っていない。でも、それでも構わない」
 
 理想の環境でプレーしているわけではないことを、たっぷりと匂わせた。
 
文●沢田啓明
 
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。

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