脅威のバーバラ・バンダを抑えられるか。厄介なザンビアとのW杯初戦は猶本光のセットプレーにも期待【なでしこジャパン】

2023年07月21日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

警戒すべきは”アバウトなボール”

パナマとの親善試合ではFKで魅せた猶本。ザンビア戦でゴールに期待したい。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 女子ワールドカップを戦うなでしこジャパンの一員に選ばれた清水梨紗は、自身の経験から初戦の難しさをこう話していた。

「国際舞台での初戦は難しいです。どこも初戦の重要性を理解していて、勢いを出してきます。そんななかで、どう勝ちに繋げていくかが重要です」

 今大会、なでしこジャパンはまずグループステージでザンビア(7月22日)、コスタリカ(7月26日)、スペイン(7月31日)と戦う。グループ最大の難敵は、FIFA女子世界ランキングで日本より上位のスペインで間違いない。ただ、初戦で戦うザンビアも厄介なチームに映る。

 ザンビアは本大会前の親善試合でスイスやドイツと対戦。それぞれ3-3、3-2と好勝負を演じたチームで異彩を放っていた選手が、FWのバーバラ・バンダだ。フィジカルとスピードを備えたアタッカーで、なでしこジャパンにとっても脅威の存在になるはずである。

 ザンビア戦でもっとも警戒すべきシチュエーションが、最終ラインの裏にアバウトなボールを蹴られた時だろう。オルカ鴨川FCとの練習試合、パナマとのテストマッチでもなでしこジャパンはそうした局面での対応に不安を残していたので、裏を突かれると厳しい戦いになるはずだ。

 その意味で、なでしこジャパンの守備陣がバンダを抑えられるかが初戦のキーポイントになる。前線や中盤でプレスをかけるタイミング、さらに3バックのラインコントロールが中途半端だと、バンダの個人技にやられる可能性は高い。まさに、組織力が求められるというわけだ。
 
 おそらく3-4-2-1システムで挑むだろうなでしこジャパンで攻守のキーマンになるのが、ボランチコンビの長谷川と長野。このふたりがどうゲームをコントロールし、試合の主導権を手繰り寄せるか。ゴールを奪ううえでも、その働きは重要になる。

 バンダを警戒して5バック気味で戦うなら、なおさら長谷川と長野のゲームメイクが大事になる。また、このふたりの縦パスに前の3人(田中、藤野、宮澤など)が上手く反応できるかも試合の流れを左右しそう。いずれにしても、ザンビアを崩せないままカウンターから失点というのが避けたい展開のひとつだ。

 拮抗した状況下では、猶本のセットプレーも鍵か。パナマ戦でもあわやゴールというチャンスがあったので、期待できる。果たして、なでしこジャパンはザンビアとの初戦をモノにして勢いに乗れるだろうか。とにかく結果。勝点3を掴み取りたい。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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