［J２第25節］町田 ２−２ 東京V／７月９日／国立競技場

　５日前に鹿島アントラーズから２度目のレンタルで加入したストライカーが、チームに価値ある勝点１をもたらした。

　７月９日、J２リーグで首位を快走するFC町田ゼルビアと対戦した２位の東京ヴェルディは、開始２分に藤尾翔太のゴールで先制されると、38分には安井拓也に追加点を許し、０－２で試合を折り返す。

　追いかける東京Vは、サイド攻撃を仕掛けて相手ゴールに迫るも、なかなかゴールが奪えない。しかし、そんな状況を打破したのが、FW染野唯月だ。

　73分、右SBの宮原和也からのクロスに頭で合わせてネットを揺らすと、83分には左ウイングの新井悠太からのクロスを再びヘディングで押し込み、同点弾を決めた。
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　試合後、約１年ぶりの東京Vでのプレーについて、染野は「自分の中ではゴールを一番に意識していたところだったので、まずは決められてほっとしているところはあります」と安堵する。

　２ゴールが奪えた要因は、「駆け引きもタイミングも難しいですけど、それを何回も繰り返しての得点なので、諦めずに狙い続けた結果」だ。まさにストライカーの嗅覚が光った２得点と言えるだろう。

　東京Vは現在２位につけているものの、複数得点をマークしているFWは、ともに３ゴールの阪野豊史と山田剛綺のみで、前線の得点数は物足りないのが現状だ。16年ぶりのJ１昇格に向けてはFW陣の得点力向上が不可欠であり、「ヴェルディのために点を取って勝ちたい」と語る21歳の活躍に期待が膨らむ。

取材・文●金子徹（サッカーダイジェスト編集部）

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