金田喜稔がエルサルバドル戦を斬る!「気になったのは相手をフリーにした中盤の守備。久保のポジショニングはほぼパーフェクト」

2023年06月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

圧倒的に力のない相手。残念だったのを前提に…

日本代表はエルサルバドル相手に6-0の完勝。圧倒的な差を見せつけた。(C)SOCCER DIGEST

[キリンチャレンジカップ]日本 6-0 エルサルバドル/6月15日/豊田スタジアム

 日本代表は国際親善試合のエルサルバドル戦で6-0の完勝。圧倒的な力の差を見せつけてカタール・ワールドカップ後、初勝利を飾った。

 前回の3月に行なわれた親善試合、ウルグアイとコロンビア相手には勝てなかった。相手の力量でサッカーは変わってくるので、今後のアジアカップや2026年のワールドカップに向けて強化を進めるうえで、日本代表の能力をもう少し引き出してくれる国とやりたいというのはあるよね。今の世界情勢の中で、マッチメイクの難しさはあるんだろうなとは思うけど…。

 力関係が日本のほうが上のゲームで、開始3分に相手が1人退場してしまった。あのシーンは日本側からしてももったいない。選手たちにもうちょっと強度のあるゲームをやらせてあげたかった。
 
 局面の1対1やコンビネーション、リスタート、攻守の切り替え、球際の激しさに関しても圧倒的に力のない相手だったので、こればかりはしょうがないけど、残念だったというのが前提で振り返っていきたい。

 エルサルバドルの選手たちは1人少ない状況で、4-4-1を敷いて守備的きた時間帯もあったけど、基本的には4-3-2という2トップの比較的攻撃的な形を保ってくれていたので、日本は裏のスペースを突いて、もっとチャンスを作れたはず。

 また中盤の守備も気になった。サッカーの試合は、周りに指示を出すタイミングが少ないから、意思疎通があまり取れなかったのかもしれないけど、中盤で何度か相手選手をフリーにさせてしまっていた。

 ボールが出た選手に対して、守田が守備に行くのか、ほかの誰かに行かせるのか、もっとはっきりしないといけない。1人多い状況だからなおさら、フリーの選手をピッチ上に作らせないくらいの連動性ある守備の質を高めていってほしい。

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