代表復帰の古橋亨梧、ベストな起用法は?“セルティック・トリオ”導入か、スーパーサブもありか

2023年06月13日 元川悦子

国際Aマッチ16試合で3得点

久々の代表復帰を果たした古橋。活躍に期待がかかる。写真:梅月智史

 3月に本格始動した第二次森保ジャパンの2度目の活動となる6月シリーズが、12日からスタートした。今回は15日のエルサルバドル戦(豊田)、20日のペルー戦(吹田)の2連戦となるが、森保一監督は新たな戦い方と新戦力のテスト継続を明言している。

 とりわけ、FWは注目点の1つ。3月シリーズは初戦のウルグアイ戦(東京)で浅野拓磨(ボーフム)、2戦目のコロンビア戦(大阪・ヨドコウ)で町野修斗(湘南)が先発。上田綺世(サークル・ブルージュ)がどちらも途中から出場する形だった。

 しかし、FWのゴールは皆無で、指揮官が求める「点の取れるFW」は出現しなかったと見ていいだろう。

 そんななか、迎える今回は、浅野と上田が残り、前回は怪我で途中離脱した前田大然(セルティック)も呼び戻された。が、Jリーグで得点ペースが落ちている町野は選外。代わって古橋亨梧(セルティック)が招集されるに至っている。

 古橋は第一次森保ジャパンが発足して1年が経過した2019年11月のベネズエラ戦(吹田)で初キャップを飾り、ここまで国際Aマッチ16試合に出場し3ゴールという数字を残している。

 だが、得点したのは、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のモンゴル戦とタジキスタン戦。同格以上の敵からは結果を残せていないのが実情だ。
 
 昨年は4試合に出場。ブラジル、エクアドルという強豪国とのゲームで先発しているが、ブラジル戦ではシュート1本のみ。エクアドル戦も南野拓実(モナコ)のハイプレスから相手DFがミスパスをして迎えた40分の決定機を逃しており、ここ一番での勝負弱さを露呈する結果となった。

 最終的にカタールW杯メンバーから外れたのは、この2戦だけが原因ではないだろうが、「強豪相手に古橋を使う術が見つからない」と森保監督は考えたのかもしれない。

 その後、古橋はスコットランドでゴールを量産。最終的に今季は公式戦34ゴールを奪って、リーグMVP&得点王に輝くに至った。

「『よりゴールを意識して自分らしいプレー』というのは、もともとできていましたけど、さらに一回り二回り、シュートレンジを広げるといったことを意識してやっていたので、それが上手くつながったのかなと思っています」と、本人は自身の成長を語っているが、対戦相手に主導権を握れる時間の長いセルティックと日本代表は戦い方が違ってくる。

 彼のゴール前へ抜け出しやタイミング、合わせ方など得点センスは間違いないだけに、それを活かすための体制作りを森保監督は進めなければならないだろう。

【PHOTO】三笘、久保、古橋など海外組も初日から合流!日本代表が6月シリーズ活動スタート!

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