「気持ちいい!」ピッチを去る斉藤光毅にスタンドから万雷の拍手!元オランダ代表との濃厚なマッチアップに「嫌だなと思わせたい」【現地発】

2023年06月09日 中田徹

来季の欧州カップ戦切符まであと1勝

敵地での第2レグに向けて意気上がる斉藤。来季もスパルタでプレーする。(C)Getty Images

 オランダリーグのプレーオフ決勝戦・第1レグ、スパルタ対トゥエンテ(現地6月8日)は1-1の引き分けに終わった。よって11日の第2レグを制したチームが、来シーズンのUEFAカンファレンスリーグ予選の出場権を得る。

 スパルタの左ウインガー、斉藤光毅は自身の間合いでプレーする点にフォーカスしているため、あまり敵の右SBのことは覚えていないという。

「それでも、やっぱり印象に残るサイドバックはいますよ」

 それがトゥエンテのSBジョシュア・ブレネット(元オランダ代表)だった。アタッキングゾーンの至るところに顔を出すブレネットの攻撃参加を、斉藤は封じ込まなければならない。レギュラーシーズンでは、その対応に骨を折った。しかしこの日は9分、11分と斉藤が積極的にシュートを撃つなど、ブルネットに対して互角以上の戦いに持ち込んだ。

 ふたりの明暗を分けたのは、後半開始1分のプレー。フリーでクロスを受けた瞬間、ブレネットはフリーだったがトラップをミスして好機を逸した。ここからスパルタのカウンターが発動され、斉藤のドリブルをFWツェルニーが倒してPKを得る。とはいえ、本人にとっては会心とは言えないプレーだったようだ。

「1対1のチャンスだったので、イメージとしては抜いてシュートを決めたかった。しょうがなくPK――という感じです。(プレーの)判断を間違えちゃったのかな・・・。そのなかでもPKをもらえたのは良かったです」

 このPKをFWファン・クローイが成功させてスパルタが先制すると、さらにブレネットの攻撃参加の頻度が増していく。しかし、斉藤が守備で粘りを見せ、ライバルの危険度を最小化。ビルドアップ時にルックアップした隙を突いてボールを奪う場面もあった。

 ブレネットが後半33分でベンチに退いたのに対し、斉藤は後半アディショナルタイムまでプレー。21歳の背番号11がピッチから出ようとすると、惜しみないスタンディングオベーションが贈られた。

「PKを獲ったのもあると思います。すごく嬉しいです。気持ちいい」
 
 その直後のプレーからトゥエンテのMFゼルキが同点弾を決めたが「幸い、次(の第2レグ)がある。今からケアが始まってます」と雌雄を決する第2レグに向けて、斉藤の気持ちは切り替わっていた。

「相手が自分を嫌がっているのは感じてましたが、今日は(ブレネットを)抜き切れなかったので、今度は抜き切りたいですね。次は相手のホームなので、スタンドが盛り上がってどんどん前に出てくるから体力的にキツくなる。それでも自分で仕掛けまくって、相手の体力を消耗させて、本当に嫌だなと思わせる選手になっていきたい」

 トゥエンテのロン・ヤンス監督は「斉藤はどんどん強くなっていった」と評した。走力、背中を巧みに使ったブロックに、ボール保持者の懐に潜り込んでボールを奪取――。そんなたくましいプレーが随所に見えた、この日の斉藤だった。

 ベルギーのロンメル(シティ・フットボール・グループ)に籍を置く斉藤は来シーズンもスパルタでプレーする。

「今シーズンは最後のほうは良かったと思うんですけれど、来シーズンは最初から全開でリベンジです。自分にとってすごくいい環境。スタッフ、選手、サポーター、みんなが良くしてくれるクラブです。来年はステップアップして『スパルタが出した選手』と言ってもらえるようになりたい。それが恩返しになります」

取材・文●中田 徹

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