「決して簡単な試合ではなかった」ブリオベッカ浦安を下し天皇杯3回戦進出も、横浜指揮官が口にした課題とは?

2023年06月08日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

「ゲームの中でどこを見て、選手がどう判断してやっていくか」

難しい展開もあったなかで戦い抜いた選手たちを称賛したマスカット監督(中央)。写真:滝川敏之

[天皇杯2回戦]横浜2-0ブリオベッカ浦安/6月7日/ニッパツ三ツ沢球技場

 6月7日、ニッパツ三ツ沢球技場では天皇杯2回戦が行なわれ、昨季J1王者の横浜F・マリノスがJFLのブリオベッカ浦安を2-0で下し、3回戦へ駒を進めた。

 ロングボールで最終ラインの背後を狙ってくる相手に、序盤から押し込まれる場面が目立った横浜は、26分にワンチャンスをモノにする。相手DFの緩くなったバックパスをカットした井上健太が、そのままゴールへ流し込んだ。

「失点してもそこで崩れることなく、もう一度戦う姿勢を見せてきた」(ケヴィン・マスカット監督)相手に対し、後半もなかなか流れを引き寄せられなかったが、またしてもワンチャンスをモノにする。78分に吉尾海夏が蹴ったCKをエドゥアルドがヘッドで合わせ、ゴールネットを揺らした。

 それでも勢いの落ちない浦安の猛攻を受け、終盤は防戦が続いたが、なんとか無失点で抑えて勝利を収めた。
 
 試合後、マスカット監督は、「決して簡単な試合ではなかったですし、難しい展開もありました」と相手の力を認めたうえで、「選手たちが良い姿勢で試合に入り、次のラウンドに進むことができて良かった」と振り返った。

 中2日でリーグ戦を控えるため、J1第15節のFC東京戦から先発メンバー11人全員を代えて臨んだ横浜は、U-20ワールドカップに出場した山根陸と榊原慧悟がボランチで先発出場。チームの勝利に大きく貢献したふたりについて指揮官も、「日々のハードワークもそうですし、練習でやってきたことをピッチ上で出してくれた」と称賛した。

 一方で、この試合から見えた課題についてはこう語った。

「相手のやり方もそうだし、自分たちの戦い方もそうですが、どこからプレッシャーがかかっているのか、相手が下がっているなら裏を狙うよりボールを繋ぐ、逆に前から来るなら裏を狙うなど、ゲームの中でどこを見て、選手がどう判断してやっていくか、ゲームの状況をどう読むかが、次のステップとして大事になる」

 3回戦の相手はFC町田ゼルビアに決まった。現在J2で首位を走る相手に、この課題をどう活かすか。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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