「そんな大層なことではない」公式戦4戦ぶり勝利も、川崎・家長昭博に一切の緩みなし。淡々と次を見据える

2023年05月29日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「今日の1試合でなにかを評価するのは安易だと思う」

右サイドから再三にわたりチャンスを創出した家長。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第15節] 川崎2-0柏/5月28日/等々力陸上競技場

 36歳アタッカーに一切の緩みはなかった。

 川崎フロンターレは5月28日、J1第15節で柏レイソルと対戦し、2-0の快勝。公式戦の連敗を3で止めて、4試合ぶりの勝利を飾った。

 前半から柏を圧倒した。球際で勝ち切り、セカンドボールもしっかりと回収。そこからテンポ良く繋いで前進し、相手ゴールを強襲した。そして21分、柏のミスを突いた小林悠が、GKとの1対1を制し、先制に成功。さらに前半終了間際の45+1分には、登里享平が華麗なコントロールシュートを決めて2点をリードした。

 後半、相手にボールを持たれる時間が増えたが、CBの車屋紳太郎と大南拓磨を中心に絶妙なポジショニングで危険なスペースを消して、安定した守備を披露。最後まで無失点に抑えた。

 右サイドで積極的にボールを受け、独特なリズムのドリブルから、再三にわたりクロスを供給するなど、攻撃にアクセントを加えた家長昭博は試合後、この結果について「良かったんじゃないですか」と淡々とコメントした。
 
「今日の1試合でなにかを評価するのは安易だと思う。シーズンが終わってから良いサッカーができたと言うのはいい。勝った時も負けた時も色んな話をするのは当然なんですけど、そんなことよりも、みんなそれぞれ成長していっていることのほうが大事」

 記者陣から、この勝利で得た成果を引き出す質問が飛ぶも、家長は「そんな大層なことではなく、ただの1試合の勝ち」との姿勢を貫いていた。

 ただ、前半から多くのチャンスを作りながら、2ゴールのみだったという指摘には、こう応えた。

「おっしゃる通りだと思います。もっと点を決めれるようにならないといけないと思いますし、サッカーはそんなものだと思うので、日々向上していかないといけないと思います」

 あくまで1勝であって、まだ今シーズンは半分以上、試合が残されている。家長は「今日勝って、メディアの皆さんがどういう表現をされるか分からないですけど、ただ1試合勝っただけなので、あまりフィーチャーすることなく、また明後日の練習から、みんながそれぞれ成長して3点、4点取れるようにしたい」とすでに次を見据えていた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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