「アジア人を卑下している」イ・ガンインに対する元日本代表監督の発言に韓国メディアが憤慨!「久保建英も差別を受けている」

2023年05月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「いかなる差別も容認できない」

イ・ガンイン(左)や久保に対する差別的行為を韓国メディアを問題視した。(C)Getty Images

 元日本代表監督の言葉が反響を呼んでいる。

 韓国メディア『FOOTBALLIST』は5月25日、レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュ二オールがバレンシアのファンから人種差別を受けた事件を受け、アジア選手への差別について問題提起をした。

「人種差別は黒人選手だけに該当するわけではない。アジア選手に向けた人種差別も相変わらずだ。現在、ラ・リーガでプレーしているタケフサ・クボ(久保建英)とイ・ガンインも何気なく人種差別を受けている」

 同メディアは「クボはマジョルカにレンタルされていた2020年、コーチのダニ・パストールから『つり目』の人種差別を受けた。イ・ガンインは所属チームのマジョルカで『チノ(中国人)』と呼ばれている。メキシコ出身のハビエル・アギーレ監督は、トレーニング中にイ・ガンインに『何してる、チノ(中国人)』と叫んだ。同僚たちも『チノ』と呼ぶ様子も動画に収められている」と続けた。

 現在、元日本代表指揮官のアギーレが、イ・ガンインに「チノ」と呼ぶ動画が韓国で物議を醸している。記事は「もちろんイ・ガンインの場合、アギーレ監督や同僚たちは悪意を持っていない。イ・ガンインも『チノ』という言葉に何の対応もしないほど鈍感だ」と指摘している。

「スペイン語圏内の国家内で中国人という言葉はただアジア人を意味するからだ。彼らにはただアジア人に向かったニックネームほどと考えられる。つり目のポーズもそうだ。2018ロシアワールドカップ当時、韓国がドイツに勝ち、メキシコが16強入りに成功すると、メキシコ内で韓国に対する感謝の気持ちでつり目ポーズの写真が撮られた」 
 
 そのうえで、「確実に差別の意味が込められている。チノやつり目はアジア人の小さな目や似たような外見を卑下する意味だ。単に呼び名や愛称で使われるには不適切だ。したがって愛称でイ・ガンインを中国人と呼ぶことも繰り返してはならない。イ・ガンインは韓国人で中国人ではない」と指弾している。

「今は時代が変わった。いかなる差別も容認できない社会だ。無知はただの言い訳だ。インターネットを通じて誰でもこのような行為が人種差別であることが分かる。久保が『つり目』をされた時、スペインメディア『アンテナ3』は該当事項を『非常に人種差別的な行為』と批判した。コロンビア出身のリカルド・トレンツ記者も『人種差別だ。エドウィン・カルドナが韓国で行なったのと同じだ。懲戒を受けなければならない』と声をあげた。それでも繰り返し続けるのは人種差別者であることを認めることだ」

『FOOTBALLIST』は「ラ・リーガの未来のためにも変わらなければならない。ラ・リーガは黒人やアジアの選手たちがますます増えている。レアル・マドリーやバルセロナはブラジルの若いスターたちを早く連れて来て育てている。純血主義で有名なアスレティック・ビルバオでさえ、ガーナ系のウィリアムス兄弟をバスク出身として認めている。久保とイ・ガンインのアジアコンビはチームの中心選手として活躍中だ」と見解を続け、こう締めくくっている。

「ラ・リーガは北米とアジア市場を攻略するために努力している。アジアに注目するだけに人種差別を根絶するための努力が必要だ。そうでなければ偽善的なリーグになるだけだ」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】「何してる、中国人」韓国メディアが問題視したアギーレ監督のイ・ガンインへの発言

【動画】あどけない久保とイ・ガンイン、貴重な少年時代の2ショット

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