ブライトン残留こそ三笘薫のベスト? もう1年デ・ゼルビ監督の下でやって…

2023年05月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

ビッグクラブ移籍が成功なわけではない

ブライトンで輝きを放つ三笘。来季に向け、どのような決断をするのか。写真:Getty Images

 今夏の移籍マーケットで話題のひとつが、三笘薫の去就だ。ブライトンからビッグクラブに新天地を求めるのか、それとも残留かは、プレミアリーグのみならず世界中のサッカーファンの関心事と言えるかもしれない。

 プロサッカー選手にとって、ビッグクラブから声をかけられることは間違いなく光栄だ。しかし、移籍できたからといって成功が待っているわけではない。かつてリバプールに加入した南野拓実がレギュラーの座を掴めなかったように、試練が待っている可能性もあるのだ。

 今季のブライトンのメンバーが全員、来季も残るわけがない。実際、MFのマク・アリスターは移籍確実で、同じMFのカイセドもメガクラブへのステップが囁かれており、主力数人がいなくなるのは確実だ。そうなると、ブライトンにしてみれば戦力バランスを考えて「三笘は移籍させない」となるかもしれない。
 

 もちろん、オファーの内容次第で断れないケースもあるだろう。仮に三笘がビッグクラブに移籍するなら、来季はより激しいポジション争いに身を投じることになる。それが正解かは現時点で正直、分からない。

 三笘の未来を予測しやすいのは、残留を決断した場合か。彼がロベルト・デ・ゼルビ監督の下でもう1年やりたいと願えば−−。実際、この指揮官のおかげで、三笘は理想的な環境を手にしている(能力を引き出してもらっている)と言っても過言ではなく、そうした背景を踏まえれば残留こそベストという見方もできなくはない。

 三笘は現在26歳。もう1年、デ・ゼルビ監督の下でやって、参戦2年目のプレミアリーグで文句なしの結果を残してからメガクラブに参戦しても決して遅くはない。

 サッカーキャリアで成功を掴むうえで「監督との出会いは最も重要なファクターのひとつ」(鄭大世)。続投濃厚と言われるデ・ゼルビ監督の下、すなわち理想的な環境をあえて手放す理由は現状であまり見当たらないが……。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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