プレミア王者マンCは日本に行くけど…多くのプレミアクラブがアメリカツアーを行なう理由【現地発】

2023年05月23日 スティーブ・マッケンジー

ビッグクラブが注目するイングランド4部のレクサムFCとは…

今夏、日本ツアーを行なうマンC。(C)Getty Images

 私がチャンピオンズリーグ(CL)準決勝のマンチェスター・シティ対レアル・マドリーを観戦した時、記者たちの間で話題になったのは、もちろんCLファイナルのこと。そして、もうひとつはプレシーズンツアーについてだ。その時期はそう遠くない。

  プレミアリーグのほとんどのクラブはすでに行き先を発表しており、シティは日本へ行くことが決まった。CLのファイナリストであり、プレミア王者の来日は、日本のサッカーファンにとっては嬉しいニュースだろう。

  さらに、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナ、セルティックが来日を予定している。バイエルンは優勝争い真っ只中だが、イングランド、スペイン、スコットランドのチャンピオンチームが日本で見られるのだ。

 数年前までは、中国が新しいスポンサーを獲得できる可能性が高いので、クラブがプレシーズンに行く場所となっていた。しかし、様々な理由から、クラブは中国に行くことに魅力を感じなくなった。
 
 この夏、プレミアリーグのほとんどのクラブはアメリカに行く。なぜアメリカを選ぶかというと、今やプレミアリーグのクラブの半分以上はアメリカ人がオーナーだからだ。チェルシーも昨年、アメリカ人のトッド・ベーリーが新オーナーとなり、この夏はアメリカに行くことになった。

 ブライトンの本拠地はアメックス・スタジアム。アメリカン・エキスプレスのヨーロッパ本社はブライトンにあるが、アメリカの会社だ。もちろん今夏、アメリカツアーを予定している。

 さらに、アメリカのテレビ局は放映権でプレミアリーグに大金を払っている。アメリカは、スポーツやサッカーに大きなスポンサーシップを支払っている数少ない国のひとつなので、当然クラブはアメリカに行って、新しいスポンサーシップ契約を交渉したいと考えるのだ。今回のツアーで、プレミアのクラブにどれだけの新しいアメリカのスポンサーがつくか、興味深いところだ。

 そして今、イングランドサッカー界の新現象とも言えるのが、4部への昇格が決まり、フットボールリーグ(2~4部のチームで構成)への復帰を果たしたレクサムFCだ。

 このクラブは、2人のアメリカ人俳優によって所有されており、アメリカでは巨大な存在になっている。なので、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドなどのビッグクラブが、レクサムと対戦したがるほどだ。

 今夏、アメリカは間違いなく人気だが、各国の強豪クラブが訪れる日本ツアーも素晴らしいものになりそうだ。ぜひ日本のサッカーファンにはチケットを入手してほしい。そうしないと、彼らはアメリカに行ってしまうかもしれない。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

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