「あそこは決めないと」「集中力の問題なのか…」三笘薫、2度の決定機逸に猛省。圧巻のアシストには「ファウルを取られてもおかしくない」【現地発】

2023年05月22日 井川洋一

「後がないという気持ちでやれれば勝てることが多い」

サウサンプトン戦後に試合を振り返った三笘。(C)Getty Images

「うーん、まあ、今日も入んないなあと。まあでもやるべきことはやるしかないと、気持ちを切り替えて。最後のところ(でシュートを決めきれないの)は、集中力の問題なのか、技術の問題なのか、わかんないですけど、そういうところが足りていないなと感じています」

 ブライトンの三笘薫は、サウサンプトン戦の前半に訪れた2度の決定機を外した後、そんな心境だったという。8分に放ったシュートは惜しくも右に逸れ、20分のそれは左のポストに。どちらも実に惜しいシーンだった。
【動画】「それ決められないのか…」三笘の2本連続決定機逸

「でも、あそこは決めないと。あれで負けるか、引き分けるかの可能性もあったなか、チームメイトに助けてもらって、勝てたからよかったですけど。次は決めないといけない」

 そう三笘が話すように、彼の2度目の決定機から9分後、18歳のFWイバン・ファーガソンがDFとGKを貫くような強烈なシュートを決めて、ブライトンが先制。そして40分には三笘が魅せた。
 
 左サイドで相手を突き飛ばすように突破し、そのまま駆け上がって右足のアウトサイドで絶妙なクロス。これを中央のファーガソンが冷静に沈めてスコアは2-0となった。

「ファウルを取られてもおかしくないプレーでしたけど。前に2枚くらいきていたし、見た瞬間、(中央に)ファーガソンがいたので、自分が行くより、パスの方が良いという判断でした」

 後半にはどちらも1点ずつ決めて、最終スコアは3-1。これにより、ブライトンはプレミアリーグ7位以上と、来季の欧州カップ戦の出場が確定した。どちらもクラブ史上初だ。

「大きな目標だったので、それは嬉しいです。ただ残りの2試合もしっかり勝ちたい。できるだけ高い順位で終わりたいですね」

 現在、ブライトンは勝点61の6位。7位のアストン・ビラとは勝点3差ながら、両者の間には16の得失点差がある。それを踏まえると、ヨーロッパカンファレンスリーグではなく、ヨーロッパリーグの出場権もほぼ手中に収めたと言える状況だ。次のマンチェスター・シティ戦と最終節のアストン・ビラ戦で大敗が続かないかぎり、チャンピオンズリーグの次に重要なコンペティションに出場できる。

 ただし最近は6-0、1-0、1-5、3-0、1-4、そしてこの日の3-1と、快勝の後に大敗を喫してしまうような結果が続いている。良い勝利を収めて今日、後の2試合に安定して結果を得るには何が必要なのだろうか。

「やっぱり気持ちだと思いますね。後がないという気持ちでやれれば勝てることが多いので。アーセナル戦とか、今日とか。それを全員でいかに共有できるか、コンディションを作っていけるか。そういうところだと思います。ただ、僕たちはチームのスタイルと、今までやってきたことを信じています」

 ブライトンと三笘の充実のシーズンがあと2試合で見納めとなる。

取材・文●井川洋一

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