【クラブW杯】バルサの闘将マスチェラーノが語る「古巣リーベル戦への想い」

2015年12月18日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

「ファイナルへの準備はしっかりできている」

二度のピンチを救うなど準決勝で活躍したマスチェラーノ。試合後に古巣対戦となる決勝に向けた意気込みを語った。写真:サッカーダイジェスト写真部

 ボールポゼッションが75パーセント、シュート数が17本(広州恒大は3本)に達するなど、広州恒大と戦った12月17日のクラブワールドカップ準決勝でバルセロナは、大方の予想通りゲームを完全に支配した。
 
 しかし、39分に先制ゴールを奪う前に、二度のピンチを迎えていたことを忘れるべきではないだろう。ピケの縦パスをパウリ―ニョにカットされ、そのままCFエウケソンに繋がれた12分、同じく逆襲からジョン・ジーに右サイドを破られそうになった29分である。
 
 そのまま抜け出されていれば、GKとの1対1になっていた可能性もある2つのピンチ。このいずれも身を呈して防いだのが、CBのマスチェラーノだ。
 
 この両シーンの後には、ネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)が悪く、ヒヤリとする相手のカウンターを許したチームメイトを大声で叱咤。持ち前のリーダーシップでチームを引き締めた。
 
大会史上初のハットトリックを決めたスアレス、崩しの核として別格の存在感を放ったイニエスタとともに、3-0勝利の立役者の一人と言っていいだろう。

【PHOTOハイライト】バルセロナ 3-0 広州恒大

 12月20日の決勝の相手は、14~21歳までの7年間を過ごした古巣リーベル。意識しないわけがないが、あくまでもバルサのために全力を尽くすと誓った。
 
「古巣との試合はよくあることで、サッカーの一部だ。今はバルサの一員なので、感情的にならずにベストを尽くしたい。僕がまだ入る前だったけど、バルサは2009年にエストゥディアンテスを下して世界一になっている。今回もアルゼンチン勢が相手だけど、ファイナルに求められるのは勝利だけだ。相手も南米の厳しい戦いを制したビッグクラブだから、良い試合になるだろう。全力を尽くしたい」
 
 準決勝を欠場したメッシとネイマールの決勝出場は、ギリギリまで不透明。それでも、今のチーム力に自信を持っている。
 
「この1年は怪我人が多く、様々なシステムや選手、プレースタイル、オプションを試しながら戦ってきた。その意味では、ファイナルへの準備はしっかりできていると思う」
 
 闘将マスチェラーノのパフォーマンスは、決勝でもバルサ守備陣の鍵を握るに違いない。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
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