「37歳でシルバのようなプレーはできない」注目を浴びた古巣マドリー戦で輝いた久保建英。試合後に口にした“憧れ”に番記者は「不可能ではない」【現地発】

2023年05月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ラウールを彷彿とさせる貪欲な姿勢

古巣のマドリーを相手に先制ゴールを決めた久保。(C)Getty Images

 レアル・マドリーは良くも悪くも目立つクラブだ。

「もともとうちの選手だった。今シーズンは、ソシエダで素晴らしいプレーを見せている。それ(復帰)については数か月後に話すことになるだろう」

 レアル・ソシエダ戦を前にして、タケ・クボ(久保建英)について言及したカルロ・アンチェロッティの発言が波紋を呼んだ。復帰報道は一気に過熱した。

「タケは加入した最初の日から、コミットする姿勢を示してくれている。このユニホームに何を感じているかをね。ここにいるすべての選手が、ソシエダに居続けたいと思っていることを確信している。もちろんもっと良い場所もあるだろうが、そんなに多くはない」

 イマノル・アルグアシル監督がすぐさま火消しに走ったが、沈静化を図るには本人の発言を待つ以外になかった。

「マドリーからは何も話はない。個人的に心配していたのは、ソシエダの人々が来シーズン、僕を望んでいるかということだった。でも、彼らは僕を必要としてくれている。とても嬉しい。来シーズン、僕は100%チュリウルディンになる」

【動画】ファン注目!試合前にマドリーの名手たちと挨拶を交わす久保。仲良さげなのは…
 もちろんこうして去就が注目を集めるのは、ピッチ上で結果を残しているからに他ならない。その古巣との一戦でも、スペイン風に言えば、「たまたまそこにいた」ごっつぁんゴールで先制ゴールをマーク。チームの勝利(2-0)に貢献した。

 ごっつぁんゴールは現マドリー・カスティージャの監督、ラウール・ゴンサレスが十八番にしていたが、もちろんそれはゴールへの貪欲な姿勢の賜物である。タケの場合もそのレジェンドを彷彿とさせる貪欲な姿勢が、エデル・ミリトンのバックパスをカットし、無人のゴールに押し込む先制ゴールに繋がった。

 アンチェロッティ監督のメッセージが発端となって、スポットライトを浴びる中でも、タケは臆するところはまるでなかった。ポジションは右サイド。守備力に長けたナチョと対峙し、ドリブル突破を連発というわけにはいかなかったが、またしても決定的な存在となった。

【動画】古巣マドリーから決勝弾→最初は躊躇するもゴールセレブレーションをする久保

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