【FC東京】札幌に完敗。ただ、孤軍奮闘の松木玖生は多摩川クラシコへの希望に

2023年05月06日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

プロ2年目にして今やFC東京の心臓

今季は昨季以上にアグレッシブさが光る松木。写真:サッカーダイジェスト

 2023年5月6日の札幌戦で、FC東京は1−5と完敗を喫した。立ち上がりからペースを握れず、相手のパスワークに翻ろうされる形で失点を重ね、0−4から途中出場の仲川のゴールで1点を返すが、後半のアディショナルタイムに金子の一撃で再び4点差にされたのだ。

 この日はFC東京がやりたいサッカーを札幌にやられた印象で、内容でも完敗に近かった。前半は連動性に欠け、後半に入ってからもスムーズな攻撃はあまり見られず、セカンドボールの処理もお粗末なケースが目に付いた。70分を過ぎたあたりからチャンスが増えたものの、結局は1点のみ。チームとして不安を残すパフォーマンスだった。

 ただ、下を向いていても仕方がない。5月12日にはJリーグ30周年記念スペシャルマッチとして国立競技場での多摩川クラシコが控えており、この川崎との一戦に向けて切り替えるべきだろう。
 
 希望のひとつは、松木だ。アウェーの札幌戦でも孤軍奮闘。ピッチの広範囲をカバーしつつ、アグレッシブなスタンスで攻撃に顔を出せば、守備面でも懸命に相手を追う。1対1のシーンでは身体を張り、チャンスと見るやミドルなどでゴールを脅かす。あわやゴールかというシュートが2本あった松木は、82分に仲川への鋭い縦パスで一気に局面を打開するなど、苦しい試合の中で勝利への執念を最後まで見せてくれた。

 松木の諦めないスタンスが、札幌戦での終盤の反撃に繋がったとも言えるだろう。プロ1年目の昨季以上にプレーの強度を高めたこのMFは、今やFC東京の心臓と表現しても過言ではない。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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